「過剰無き美邸」として注目を集めるモデルコードは、必要以上にコストをかけない「既製品」であること、そして住む人と家具を引き立てる「簡潔・簡素な住宅」であることを特長としている。今回は、神奈川県・鎌倉市「MODEL CODE 七里ガ浜Ⅱ OCEAN PICTURE」を紹介していく。

作品住宅と商品住宅の間にある選択肢
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美しい実景が極上の絵画になる、海沿いのモデルコード

 

2023年夏、新たなモデルコードが完成した。場所は神奈川県鎌倉市の七里ガ浜。名称通り、相模湾に面した浜の広がるエリアで、その全長は稲村ヶ崎から小動岬まで、約3キロにも及ぶ。また海だけでなく山にも囲まれているほか、晴天の日には遠く大島を望むことも可能だ。その魅力について、モデルコードの総合プロデューサー・河部吉孝氏に伺ってみた。

 

「海、空が目前に広がる、素晴らしいロケーションです。最寄り駅は、数多くの映画やドラマの撮影に利用された、江ノ電『鎌倉高校前』駅。物件から海岸までは徒歩6分程度で、江ノ電の踏切は、人気コミックの『スラムダンク』に登場した踏切として有名で、熱心なファンが数多く訪れます」

 

物件の建築階数/間取は、木造2階2LDK +インナーガレージ。土地面積は約169平米(51坪)で、建物全体の床面積の合計(延べ床面積)は約137平米。国道134号線や江ノ電の走る線路を見下ろす高台に位置している。

 

「開放感のある風景をどのように美しく見せるべきかと考えました。その答えとして正方形の『額』を創り、景色を『絵画』に見立てるというコンセプトが生まれました」

 

本物件は、これまで建設されてきたモデルコードにおいて、重要な役割を果たしてきた「アルミ格子」が隣家との間に設置されていない。光と風を通しつつ外部からの視線を緩衝し圧迫のない佇まいを実現してきたが、本物件にはどのような工夫が施されているのだろうか。

 

「建物の中で海に面した一面には、1階にテラス、2階にベランダを設置しています。その空間の左右に大壁、上部に梁を設けたことで、外部からの視線を気にせずくつろぐことができ、額のような正方形となっており、その為、室内の開放部からは、美しい海の風景を絵画のように楽しむことができます」

外観は白で統一、ライフスタイルに合わせて屋外シャワーも設置

 

それでは「MODEL CODE 七里ガ浜Ⅱ OCEAN PICTURE」の特長を詳しく見ていこう。まず外壁のほか、室内も床のフローリング以外はすべて白で統一されている。その「無彩色」に込められた考えを河部氏にうかがった。

 

「住宅の外観はそれ自体で完結しているわけではなく、空の青、植栽の緑といった自然の有彩色に囲まれています。また外部の公的社会に晒されているわけですから、周辺地域の景観にも配慮しなくてはなりません。個人の嗜好だけを追求した住宅は、地域全体の調和を乱します。住む人や植栽を引き立て、かつ慎ましさを兼ね備えているのは無彩色だけです。室内も同様で、引き渡し後に家財を広げれば、何種類もの色と素材で溢れ返ることになります。そのカラーリングを受容する白いキャンバスを用意することで、家具・家財や観葉植物、そして住む人自身が引き立つ空間を実現しています」

 

また河部氏は「美邸やその集合体である街並みに緑は不可欠」という信念を持っている。このため住宅の密集する都市部にモデルコードを建設する場合でも、敷地内のわずかな隙間を活用し植栽を施してきた。一般的なモデルコードでは紅葉などが選択されているが、本物件においては海浜エリアにふさわしい、ソテツやシュロなどを選んでいる。

 

「地域に緑を差し出す……モデルコードはそのような住宅でありたいと願っています。地域に建つ一つひとつの家屋が同様の意義を持つことができれば、360度、すべての景色が美しく、豊かになっていくはずです」

 

さらに本物件には、都会のモデルコードにはないシャワーが屋外に設置されている。海でのアクティビティを楽しんだあと、スムーズに家の中に入ることを想定してのこと。海辺でのライフスタイルをより快適なものにしてくれる、プラスαが嬉しい。

1階: 主寝室から続くテラスでオーシャンビューを満喫

 

1階部分の構成はインナーガレージと主寝室、バスルーム、そして寝室から続く海に面したテラスに大別される。

 

インナーガレージは、車1台と自転車などが入れられる約23平方メートルの広さ。壁とシャッターにしっかり保護されているため、大切な愛車を海風に曝すことなく維持できる。

 

エントランスの向こうにはゆったりとしたホールには収納棚が設えられているので、靴だけでなくこまごまとした道具をすっきり収めることができる。またホール内には2階へと連なる階段、納戸、そしてトイレも設けられている。他のモデルコード同様、トイレには独立洗面台も設置されている。

 

トイレとバスの間にはパウダールームが設けられているのだが、いずれも白で統一された気持ちの良い空間が広がる。特にパウダールームは洗面台や洗濯機置き場、そしてたっぷりの収納を完備。

 

「水回りの設備は、タカラスタンダード社の製品で統一しています。同社の製品を選ぶ理由は、細かいサイズ指定が可能なセミオーダータイプの商品だからです。トイレやパウダールーム内の洗面台についても、天井から床までの高さ、壁から壁までの長さを計測したうえで、隙間なくフィットする理想的な設置が実現します。さわやかな白の美しさはもちろん、各空間にジャストサイズに収まった設備は気持ちの良い印象を与えてくれるでしょう。『モデルコードはホテルにも負けない設備を備えている』と評価いただくのも、すべてのバランスを慎重に計ったうえでの設置であるからと自負しております」

 

ふたつのベッドが並ぶ主寝室は約15平米。室内にはウォークインクローゼットが設えられている。それほど広いスペースではないが、開放的な雰囲気に溢れているのは、やはり開口部からテラスの先に広がる青い海が見えるからだろう。

 

「テラスにはソファ数台にテーブルを設置可能な広さがあります。左右は壁に囲まれているので、眼前のオーシャンビューを眺めながら、贅沢なプライベートタイムを楽しむことができます」

2階:広々としたLDKのほか、鳥のさえずりが響く個室も用意

 

階段を登り切ると圧巻の大海原と広いLDKが広がっている。食事を楽しむダイニングテーブル一式のほかに、ソファセットやテレビ台まで収容可能な約45平米の広さが魅力だ。

 

キッチンは対面式で、調理しながら家族とコミュニケーションを図れるほか、窓から見える美しい風景を楽しむこともできる。リビングから続くベランダは1階のテラスに比べこじんまりとしているが、それでも窓を開け、手すりにもたれながら開放的な海風を楽しむには十分なスペースだ

 

本物件のように恵まれた立地でなくとも、モデルコードの居室内では常に暖かな雰囲気を感じ取れる。計算された照明の設置はその大きな要因のひとつだ。

 

「モデルコードの各室の基本となる照明は、天井に埋め込まれたダウンライトで暖かみある電球色に統一しています。ダイニングテーブルの上にある照明のみ、いわゆるひっかけシーリングタイプの照明を採用していますが、これは低い照明のほうが、食事に向いているという理由から。そのほかの室内では、天井からの明かりだけでは足りないと思われる箇所のみ、間接照明を設置しています。このような配置により、各室に暖かな落ち着きと陰影の美しさが生まれます」

 

さらにキッチンスペースの奥には、6帖の個室も用意。クローゼットも豊富に設えられており、子供部屋や客室として最適な空間だ。

 

「豊かなオーシャンビューが特長の物件ですが、その裏には鎌倉市が所有する山も広がっています。この山には四季折々の花が咲き、多くの野鳥が集まります。2階の個室にはリビング同様、バルコニーを設置しているので、美しい風景や鳥のさえずりを楽しむことができるでしょう。自然豊かな鎌倉のロケーションを最大限に享受可能な付加価値の高いモデルコードとなっています」

世界的に評価の高い国内家具ブランドが、快適空間にさらなる洗練を付加

 

モデルコードは「家具付きの規格住宅」であることを忘れてはならない。ダイニングテーブル一式やリビングのソファにテーブル、そして寝室のベッドに至るまでがセットになっているので、居住者は引き渡しを受けてからすぐ、完成された空間を享受できる。

 

「既製品だけで洗練された意匠住宅を実現するモデルコードにふさわしく、フローリングの床と白い壁に調和する家具を厳選しセレクトしています。2022年からは、素材・構造・デザインにこだわったロングユースの木製家具を製造販売する国内ブランドとコラボレーションをさせて頂いていますのでさらに快適な空間を提供できるようになりました。そもそもモデルコードは、土地と建物だけを用意し、販売した後は知らぬ、存ぜぬという商品ではありません。引き渡し後にこそ真価を発揮する、ライフスタイル提案型の商品なのです」

 

家具ブランドの名は「カンディハウス」。1968年創業、北海道旭川市に本社を構えている。ものづくりに対する真摯な姿勢が世界各国で高い評価を集め、多数の賞を受賞するなど、実績も豊富なワールドクラスのブランドだ。北海道の自然、そして日本の美意識を活かしたものづくりの姿勢には、河部氏も大いに共感している。

 

「とにかく家具一つひとつの作りが丁寧ですね。引き出しひとつをとっても、開け閉めの際の重厚な手触りを感じられます。また表から見ても裏から見ても、美しい仕上がり。カンディハウスは北海道に自社工場を展開し、職人の方々を常時養成されているため、メンテナンスにもしっかり対応いただけます。モデルコードに住む人と共に月日を重ねる、ロングユース家具となってくれることは間違いありません」

 

ここで本物件に採用されたカンディハウス社の家具の一例を見ていくことにしよう。まず2階のLDKに設置されたダイニングテーブルは、カンディハウスがドイツの家具デザイナーミヒャエル・シュナイダーと共同開発した「TEN」。シャープでありながらも木製のソフトな仕上がりを追求した、バランス感覚豊かな逸品である。

 

リビングに設置されたソファやテーブルは、同社の「WING LUX」シリーズからのセレクト。「枝の分かれ目や葉脈」といった樹木の成長時に宿る力強い造形が、膨らみを持った三角形の共通モチーフとして足などの部分に表現されている。

 

そして寝室のベッドには同社の「シモンズ ベッドフレーム フラット」からステーションタイプをセレクト。やわらかなキルティングマットレスと羽毛布団もセットになっている。

 

「カンディハウスは『モデルコードのコンセプトを理解してくださるブランド』と全面的に信頼しているので、家具のセレクトをすべてお任せし、私たちは家づくりに専念していいます。カンディハウスとの良質なコラボレーションを通じ、より快適な居住空間を実現させていくことが可能になったのです」

豊かな標準装備、充実した保証制度にも要注目

「MODEL CODE 七里ガ浜Ⅱ OCEAN PICTURE」が持つ、さまざまな魅力。最後にモデルコードの基本的な住宅性能について確認しておこう。

 

「モデルコードの住宅は全室エアコン、床暖房付き。断熱については、発泡スチロール系のウレタンフォームの採用で配慮。さらにガラスが割られても侵入できないサッシュや、ボックスが天井に埋め込まれた電動シャッターを採用することで、防犯性と意匠を両立させています。ガレージには電動自動車の充電コンセントも標準装備されています」

 

さらに「不具合に対するサポートは惜しまない」という姿勢が明確に表れている、充実した保証制度にも注目したい。

 

「建物において重要な構造・防水に関する不具合の責任期間は、法律で10年と定められています。ゆえに一般的な住宅会社の保証は10年間ですが、弊社は20年間として長期の安心を提供いたしております。たとえば引き渡しから12年後に雨漏りなど、重大な不具合が発生した場合でも、最大500万円を限度に補修をさせていただきます。さらに給湯器やシステムキッチン、そしてシステムバスや温水洗浄トイレなど、住宅設備に対する保証も充実させています。10年間の独自の保証となっているので、不具合が生じた場合はメーカーでなく弊社にご連絡いただければ結構です」

 

規格住宅として至れり尽くせりの機能・保証制度を備えたうえで、建築家の手による注文住宅に引けを取らない洗練を実現するモデルコード。なかでも「MODEL CODE 七里ガ浜Ⅱ OCEAN PICTURE」は、そのロケーションが最大魅力だ。

 

「ゆったりとした造りの2LDKなので、サーフィン好きのご夫婦、あるいはお子様がおひとりいらっしゃるご家族の『週末用住宅』という楽しみ方も可能な物件だと考えております。金曜日の夜に都心からほどよいドライブで辿り着く距離で、日曜日の夕刻まで贅沢な休日を楽しむ……寝室やリビングはもちろん、住宅内のほぼすべての空間からオーシャンビューを独占できるプライベート空間です。都会の喧騒を忘れ、波の音と鳥のさえずりにぜひ身を任せてみてください」

 

 

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