2022年「1世帯当たりの平均貯蓄額」は1,901万円
総務省『家計調査 貯蓄・負債編』によると、2022年、二人以上世帯(世帯主年齢:59.7歳、世帯人員:2.91人)の貯蓄額は平均1,901万円、そのうち世帯主が会社や官公庁等に務めている勤労者世帯(社長や取締役、理事など、会社団体の役員である世帯を除く、世帯主年齢:50.2歳、世帯人員:3.23人)に限ると平均1,508万円。さらに中央値をみると、二人以上世帯で1,168万円、勤労世帯928万円でした。
さらに勤労世帯の貯蓄について細かくみていきましょう。
貯蓄1,508万円のうち、金融機関の預金が940万円で全体の62%。その内訳は、普通預金が556万円、定期預金が384万円で、すぐに引き出せる貯蓄が全体の三分の1ということになります。
続いて多いのが「生命保険など」で321万円で全体の21%、「有価証券」が194万円で全体の12%。「有価証券」の内訳をみていくと、47%が「株式」で91万円、41%が「投資信託」で81万円です
貯蓄好きの日本人。その多くが流動性の低い預貯金に集中していることから、いかにして投資にお金を使ってもらうか……政府は躍起になっています。
20年前、2002年の同調査をみていくと、勤労世帯の貯蓄額は平均1,280万円。そのうち預貯金は741万円で全体の57%。生命保険は387万円で30%、有価証券は96万円で7.5%。貯蓄が200万円強増え、その分、預貯金も増えていますが、その多くが投資にまわされるようになりました。劇的ではないにしろ、多くの日本人は確実に資産形成を進めているようです。
都道府県別に「1世帯当たりの平均貯蓄額」をみていくと
都道府県別に貯蓄額をみていきましょう。
勤労世帯1世帯当たりの貯蓄額が最も多いのは、「富山県」で2,168万円。続く「滋賀県」「埼玉県」「神奈川県」「千葉県」と、ベスト5までが2,000万円超えとなっています。
一方で、勤労世帯1世帯当たりの貯蓄額が最も少ないのは「沖縄県」で746万円。トップとの差は、実に1,422万円にもなります。
【都道府県別「1世帯当たりの貯蓄額」上位5、下位5】
1位「富山県」2,168万円
2位「滋賀県」2,156万円
3位「埼玉県」2,094万円
4位「神奈川県」2,094万円
5位「千葉県」2,050万円
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43位「鹿児島県」1,014万円
44位「青森県」889万円
45位「佐賀県」870万円
46位「山形県」841万円
47位「沖縄県」746万円
出所:総務省『家計調査 貯蓄・負債編』(2022年)