不動産クラウドファンディングは初心者でも始めやすい投資として人気があります。しかし多数のファンドがあるため、どのような案件を選べばよいか迷う方もいるかもしれません。そこで本記事では、不動産クラウドファンディングで儲かる案件を選ぶときのポイントを解説します。不動産投資で収益を上げたい方は、ぜひ参考にしてください。
【1万円から投資できる】不動産クラウドファンディング「儲かる案件」の選び方とは? (※写真はイメージです/PIXTA)

 

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不動産クラウドファンディングで儲かる案件を選ぶときのポイント

さまざまな投資先がある不動産クラウドファンディングにおいて、案件を選ぶときに見るべきポイントは以下の5つです。

 

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  1. 運用される不動産の種類
  2. 物件の所在地・築年数・規模
  3. 運用期間の長さ
  4. 優先劣後による出資割合
  5. 運営事業者の情報

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それぞれについて詳しく確認していきましょう。

①運用される不動産の種類

不動産クラウドファンディングでは、戸建住宅やマンションのほか、ホテルやビル、保育園など、さまざまな種類の物件が運用されています。物件の種類によって収益源が異なるため、チェックしておきましょう。

 

たとえばアパートやマンションであれば家賃収入が得られるため、安定した収益を見込めます。居住用物件の利回りは高くなりにくいものの、リスクを抑えて投資したい方には向いています。

 

一方で、ホテルのような宿泊施設は景気や時期によって稼働率が変わるため、居住用と比べると収入が変動しやすいことが予想できます。需要が高まれば大きな収益が見込めますが、リスクもやや高めといえるでしょう。

 

また、保育園はホテルなどと比べると経済状況に左右されにくいのが特徴です。認可保育所であれば自治体から補助金が給付されるため、安定した運営が期待できます。

 

このように多様な物件があるので、ご自身の投資スタイルに合わせて案件を選んでみてください。

②物件の所在地・築年数・規模

不動産クラウドファンディングの案件概要には、物件の所在地や築年数、建物規模・面積などが記載されています。所在地や築年数がわかれば、近隣の物件と比較することで、価格や利回りが相場とかけ離れていないかを確認できます。

 

また、ニーズのあるエリアか否かを見極めることも大切です。需要によって家賃設定や入居率が変動するため、投資家へ分配される金額も変わります。人気がある地域は地価が高い傾向があるため、公示価格などを確認してみるのもよいでしょう。

 

案件によっては周辺地域の人口推移や近隣の家賃相場などの情報が提供されているものもあります。

③運用期間の長さ

不動産クラウドファンディングでは基本的に中途解約ができないため、運用期間の長さにも注目すべきです。

 

運用期間は募集を開始する時点で決められており、案件ごとに異なります。期間が短いものは3か月から1年程度、長いものでは2~3年の案件もあります。

 

長期の案件では運用中に家賃相場や市場価格が変わる恐れがあり、想定よりも収益が少なくなる可能性が否定できません。また途中で現金化できないため、他に好条件の案件を見つけても資金を捻出しにくいといったデメリットもあります。

 

この点において、運用期間が短い方がリスクは少ないといえます。一方で短期の場合のデメリットは、投資効率が悪い点です。

 

不動産クラウドファンディングでは契約から運用開始までに日数を要し、その期間は利益が発生しません。そのため短期のものを頻繁に契約するよりも、長期案件の方が投資効率は良くなります。

 

運用期間の長短については一概にどちらが良いとは言えませんが、初めて不動産クラウドファンディングに投資する場合は、短期の案件から始めてみてもよいかもしれません。

④優先劣後による出資割合

優先劣後とは投資家の利益を守るための仕組みで、運用による損失を補填する際に、運営事業者の資金が優先的に使われるものです。そのため、運営会社の出資割合(劣後出資割合)が多いほど、元本割れのリスクが低減できます。

 

優先劣後方式を採用するファンドは多くありますが、その出資割合は事業者によって異なり、10~60%程度と幅があります。案件の詳細ページなどに記載されているので確認しましょう。

 

劣後出資割合が多い場合のデメリットは、投資家が出資できる割合は少なくなる点です。たとえば3億円の物件で劣後出資割合が60%の場合、投資家は残り40%の1億2,000万円までしか投資できません。

 

したがって、劣後出資割合が多いと投資する際の競争率は上がります。募集金額の数倍もの申し込みが殺到し、投資できない場合もある点を認識しておきましょう。

⑤運営事業者の情報

案件を選ぶときには物件概要だけではなく、運営事業者の情報も確認しましょう。投資物件の利回りが高く想定されていても、運営事業者に問題があり利益が得られなくなる可能性もゼロではありません。

 

そのため運営歴や実績のほか、資本金や財務状況などを確認します。運営歴が長く実績が豊富であれば、運用のノウハウが蓄積されていると推測できます。

 

また、資本金が多ければ突然倒産するリスクは低いと考えられるでしょう。そのほか、前項で説明した劣後出資の割合も重要です。運営事業者の情報は案件概要のページから確認できます。

まとめ

不動産クラウドファンディングで案件を選ぶ際には、投資不動産の種類や運用期間の長さを確認し、リスクとリターンを想定しましょう。

 

また物件の所在地や築年数から、周辺相場とのバランスや投資物件の需要を把握できます。さらに劣後出資の割合を確認したうえで、信頼できる事業者を選ぶことも大切です。

 

本記事で紹介したポイントを参考に、不動産クラウドファンディングの案件を選んでみてください。

 

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執筆:悠木 まちゃ

ライター・編集者

宅建士・FP3級の資格保有。国立校の建築学科を卒業後、ハウスメーカーに勤務し、営業・設計職を担当。新築戸建て住宅のほか、事務所建築や賃貸アパートの設計などを手掛ける。

その後、2019年よりフリーライター・編集者として活動。実務経験を活かし、不動産・金融系の分野を中心に記事執筆から編集まで行う。多数の企業メディアで編集を担当するほか、ライター向けオンラインサロンの添削講師としても活動している。

 

 

監修:中村 昌弘

Webライター・編集者

株式会社なかむら編集室 代表取締役

1985年生まれ埼玉県出身。立教大学を卒業後、マンションディベロッパーへ入社。その後は人事コンサル系の会社へ転職し、2016年2月に独立。独立と同時にWebライターをはじめる。SEOライティング × セールスライティング × 書籍編集 × サロン(Webライターラボ)運営など、幅広く活動中。