いつかはマイホーム……と思い描き、コツコツと頭金を貯めている人も多いでしょう。しかし「よしっ!」と思い立っても、スムーズに夢が実現するとは限りません。マイホームを実現した人たちの実態をみていきます。
「あなたにお金は貸せません」…月収41万円・30代サラリーマンの夢を打ち砕く「銀行の非情」 (※写真はイメージです/PIXTA)

サラリーマンの夢「マイホーム」を実現した人たちの平均像

建築資材や地価の高騰により、マイホーム実現のハードルが高くなっているといわれている昨今。とはいえ、持ち家志向が強い日本人は、やはり、マイホームへの夢を捨てきれるわけではありません。実際、どのように夢を実現させているのでしょうか。

 

2021年4月から2022年3月に住み替え・建て替え・リフォームを行った世帯を対象として行った国土交通省『令和4年度 住宅市場動向調査』でみていきましょう。

 

まずは一戸建てを建てた人たち(注文住宅・1次取得者)。

 

平均年齢(世帯主)は39.5歳、世帯年収は731万円。そして住宅建築資金総額は5,436万円で、昨年5,111万円よりも300万円ほど上昇しました。借入金は3,772万円で、自己資本比率は30.6%。住宅ローンの返済期間は、住宅建築費に対しては32.8年、土地購入資金に対しては34.5年でした。

 

次に分譲の一戸建てを購入した人たち(一次取得者)。

 

平均年齢(世帯主)は37.5歳、世帯年収は722万円。そして購入資金は4,074万円、借入金は3,205万円で、自己資本比率は21.3%。住宅ローンの返済期間は32.7年でした。

 

次に分譲のマンションを購入した人たち(一次取得者)。

 

平均年齢(世帯主)は39.9歳、世帯年収は923万円。そして購入資金は5,048万円、借入金は3,610万円で、自己資本比率は28.5%。住宅ローンの返済期間は29.7年でした。

 

マイホームのカタチによりますが、実現年齢は40歳前後、住宅価格は4,000万~5,000万円、借入は3,000万~4,000万円、返済期間は30年前後、というのが平均的。世帯年収については、マンションが戸建てよりも200万円ほど多くなっています。昨今、タワマンに代表されるような高価格帯の物件が増えていることが影響しているのでしょう。一般人に限れば、戸建てと同様、世帯年収700万円台というのが実態に近いと考えらえます。