世帯年収1,020万円のN夫婦は、30代で決断したあることが原因で世帯年収が700万円にまで減少してしまいました。世帯年収が700万円であれば予算2,000万円の住宅購入自体は無理のないことのはずですが、FPからの意見では、むしろこのままでは家計破綻の未来まで待ち受けていることが告げられます。一体なにがあったのでしょうか? 本記事では、N夫婦の事例とともに年収に基づいた適切なライフプランニングについて、長岡FP事務所代表の長岡理知氏が解説します。
世帯年収1,020万円・30代夫婦の絶望…収入3割減、住宅ローン2,000万円も組めず「ただ生きているだけの人生」のワケ 【FPが解説】 (※画像はイメージです/PIXTA)

突きつけられた移住の現実…家計破綻の未来が待つ夫婦への「解決策」

(※画像はイメージです/PIXTA)
(※画像はイメージです/PIXTA)

 

Nさんが破綻することなく一生安全に暮らすためには、次のような行動が必要です。

 

・住まいは賃貸のまま

・子供2人の大学進学時はそれぞれ400万円程度の奨学金を借りてもらう

・自動車の買い替えはご夫婦ともに200万円以下

・旅行と冠婚葬祭などの家族のイベントは年10万円以下

・頻繁に東京都内には行けない(バンドは諦める)

・毎月使っているそれぞれの小遣いを2.5万円ずつ削減する(月5万円削減)

・食費、外食費は現状のまま

・生命保険の掛け金を削減する

 

最優先するのは子供2人の私立大学への進学ということになりました。

 

「これではただ生きているだけの人生では……? そんなに我が家は貧困なの?」とNさんはがっかりした様子です。

 

しかし貧困だというのは少々投げやりかもしれません。誰でも年収のサイズに合わせた生活をしなければならないというだけの話です。移住したというだけで夢のような生活ができるわけではないのです。

 

「持ち家を諦めたうえに生活費も節約しなければならないとは……」

 

夫のNさんは相当な落胆ぶりでしたが、次第に理解できたようです。

 

「まずは教育費を貯めます。それから生活費も節約して定年後にでも持ち家を買えるようにしていきたいです」といいます。さらなる転職も考え始め、年収を少しでも上げる努力を始めようとしています。

Uターン転職は金銭的デメリットも大きい

Uターン転職の多くは年収を大きく下げてしまいます。地方だから年収を下げても暮らしていけると考えるのは間違いです。生活レベルを下げ、叶わない理想もあるという現実を受け入れる必要があります。

 

大げさに聞こえるかもしれませんが年収が下がるというのはそういうことなのです。生涯賃金を大きく下げるというデメリットを超えるメリットがあるかどうか、Uターン転職の前にご家族で話し合って冷静に判断する必要があります。

 

 

長岡 理知

長岡FP事務所

代表