老人ホームから「想定外の高額な費用」を請求されないための“4つの対策”
事前に複数の施設見学をする
ひと口に「サービス付き高齢者向け住宅」「有料老人ホーム」といってもサービスや料金体系はさまざまです。料金の詳細な資料を受け取り、サービス内容や金額の比較をしましょう。
施設見学や入居面談の際、「パンフレットには記載されていない費用」についての支払い事例も確認しておくことが重要です。
「介護が必要な状態になったとき」のことを想定する
介護が必要になった際、どのような費用が追加で発生するのか担当者・ケアマネージャーに確認しましょう。要介護になってからはオムツ代などの費用負担も出てきます。
また、重度の介護状態になると、退去しなければならない施設もあります。後々のことを考えて、退去の条件なども事前に把握しておく必要があるでしょう。
どのような生活を送りたいのかを想定して担当者に確認する
施設に入所してから生活面で「こんなはずではなかった」とならないよう、次の点にも注意しましょう。
■趣味活動はできるのか?
■酒やタバコは自由に嗜めるのか? もしくは禁止されているのか?
■外出は自由か?
特に、喫煙者にとっては施設内が禁煙だと、大きなストレスになるでしょう。また逆に非喫煙者であれば、副流煙は避けたいところです。
体験入居が可能であれば、必ず利用する
1~2時間程度の見学やパンフレットではわからない施設の雰囲気や生活の流れを知ることができます。また、見学した施設へ入所するか否かの判断に迷った場合、下記も参考にされると良いでしょう。
【入居前チェックリスト】
①入居者は笑顔で過ごしているか?
②施設内の臭いは気にならないか?
③職員は笑顔であいさつしているか?
④食事時に職員が慌ただしくしていないか?
その他、介護費用が高額になることがあれば下記の制度もありますので、参考にしてください。
【高額介護サービス費制度】
介護保険サービスの自己負担額は月々の上限額が所得に応じて決められています。たとえば市区町村民税が課税される世帯では月額44,400円、世帯全員が非課税の場合は24,600円です。この上限を超えた分を支給してもらえる制度です。介護サービス費用が高額になる時にはこの制度の利用を検討しましょう。
出典:https://www.mhlw.go.jp/content/000334526.pdf
【高額介護・医療合算療養費制度】
世帯内の同一の医療保険の加入者の方について、毎年8月から1年間にかかった医療保険と介護保険の自己負担を合計し、基準額を超えた場合に、その超えた金額を支給する制度です。ただし限度額は所得に応じて限度額に違いがありますので事前に確認しておきましょう。他にも月単位で負担を軽減する「高額療養費制度」もあります。
武田 拓也
株式会社FAMORE
代表取締役