過不足無い、普遍の美をたたえた快適空間「モデルコード」
本連載ではこれまで河部氏に、モデルコードの根幹をなす基本理念について伺ってきた。では「作品住宅と商品住宅の間にある選択肢」を提案するモデルコードとは、具体的にどのような住宅なのだろうか。今回はその内容について、話してもらうことにする。
河部「私はこれまで住宅建設の現場に立ち会うなかで、空間を形成する要素を根拠なく崩すべきではないと学んできました。線・面・素材・色を可能な限り揃えていくことで、過不足の無い、そして数十年後も時代遅れにならない快適な空間が実現します。このためモデルコードの間取りは、敷地の広さや形状を充分考慮に入れたうえで、部屋数より簡潔・簡素な整形空間を最優先します」
過剰も不足もない高感度の意匠。敷地に合わせて順応展開する「企画者主導型提案住宅」こそモデルコードの真骨頂である。その信念はミニマリズムである「無彩」として内装にも表れる。
河部「床のフローリング以外、内装はすべて白。住宅に家具家財を広げれば色彩は自然に溢れ出します。そのカラーリングや様式を受容する真っ白なキャンバスを用意することで、家具や観葉植物、そして住む人自身が引き立つ空間を実現しているのです」
機能とデザインの「バランス」にこだわり、厳選した量産品が輝く家具付き住宅
モデルコードは、デザイン性と経済性のバランスに注意深く焦点を当てた規格住宅である。設備には既製品が採用されるが、そのセレクトにもプロの眼と美意識が、しっかり反映されている。
河部「維持管理が容易な仕様でありながら、洗練されたデザインの既製量産品をセレクトすること、そして全体の調和を崩さないことで、建築家の手による注文住宅に引けを取らない規格住宅が実現できます。
たとえばモデルコードは、1階の大きな開口部の先には、他社住宅でほとんど使われない高さ2mのアルミ縦格子を採用しています。縦格子は防犯性や視線遮断効果が高いと同時に、光と風を通すことも可能。また夜間には住居内部の灯やと団らんの雰囲気を慎ましく外部へ伝えます。このように一見すると特注品に見える既製品の中から、住宅を構成するために本当に必要なものだけを厳選し、全体の調和を計っているのです」
施主や建築家のオリジナリティを追求した注文住宅、利益追求を優先するあまり美的感覚が二の次となった規格住宅、その双方にはない洗練と基本がモデルコードに備わっている。さらにモデルコードは「家具付きの規格住宅」であるというのだから驚きである。
河部「既製品だけで洗練された意匠住宅を実現するモデルコードにふさわしく、フローリングの床と白い壁を惹き立てる家具を厳選しています。実は今後、ロングユースの木製家具を製造販売するブランドとのコラボレーションが決定しており、さらに洗練された空間が実現できそうです」
保証や設備までもが大手を凌ぐ仕様
河部氏の言葉からは、美意識に貫かれた快適な居住空間・モデルコードの魅力が伝わってくる。しかし住宅機能に不安が残るようでは購買に至らない。そのあたりについて話を伺ってみた。
河部「モデルコードの住宅は全室エアコン、床暖房付き。また物件によっては免震工法・スーパージオも採用し、建物と家具損傷を最小限に抑える確実性を優先しています。断熱については、発泡スチロール系のウレタンフォームの採用で配慮。さらにガラスが割られても侵入できないサイズのサッシュやボックスが天井に埋め込まれた電動シャッターを採用することで、防犯性と意匠を両立させています。電動自動車の充電コンセントも標準装備されています」
さらにモデルコードには、非常に充実した保証制度が用意されている。請負にあたり、年に一度の植栽剪定を条件とする代わりに「不具合へのサポートは惜しまない」という姿勢が明確に表れた内容だ。
河部「建物において重要な構造・防水に関する不具合の責任期間は、法律で10年と定められています。ゆえに一般的な住宅会社の保証は10年間ですが、弊社は更に10年間、限度額500万円の保証をつけて計20年間の対応をさせて頂いています。
さらに給湯器やシステムキッチン、そしてシステムバスや温水洗浄トイレなど、住宅設備に対する保証も同様で、メーカー保証の数年ではなく、10年間の独自の保証となっておりますので、不具合が生じた場合はメーカーでなく弊社にご連絡いただくことが可能です」
規格住宅として至れり尽くせりの機能・保証制度を備えたうえで、建築家の手による注文住宅に引けを取らない洗練を実現したモデルコード。その稀少性には高い評価が集まっており、購入者には各業界の有力者たちも名を連ねる。著名なライフスタイルマガジンからの取材申し込みも相次いでいるため、今後、ますます知名度が高まっていくだろう。住まいにあるべき要件をバランスよく整えた住宅で、快適な生活を営みたいと考えている方は、ぜひモデルコードに注目してみて欲しい。