贅沢はしていない、収入もそれなり、にもかかわらず、貯蓄額は一向に増えない……。このような悩みを抱える人は少なくありません。しかし、この悩みについて、ほとんどの場合「なるべくしてお金が貯まっていない」と、FP Office株式会社の景山一輝FPはいいます。お金を貯めたいのに貯められない人の残念すぎる特徴と、貯蓄上手の特徴から「すぐにマネできる賢い貯め方」をみていきましょう。
贅沢なんてしていません、でも…「なぜかお金が貯まらない人」の残念すぎる特徴【FPの助言】 (※画像はイメージです/PIXTA)

「お金を貯めるのが上手い人」の特徴

(※画像はイメージです/PIXTA)
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そもそも、筆者が出会った「お金を貯めるのが上手い人」の多くは(使い切るのが難しいほど年収が高い人を除いて)、必要額を使って残った額を貯金するのではなく、あらかじめ毎月の収入から貯金する額を除外し、それから生活水準を定めている。さらに貯金上級者に至っては、「短期・中期・長期」それぞれの“専用の貯め方”をしている

 

そのためには、

 

・短期:毎月使うお金の流れを把握する
・中期:ライフイベントなど、数年単位で必要になるお金の流れを把握する
・長期:現在の生活費などから老後の必要資金額を把握する

 

といったように、それぞれライフプランを立てることが大事になってくる。また、そのプランどおりに進めているかどうか進捗を定期的に見直し、再度管理することも重要である。

 

「計画的な資産形成」を成功させるための具体策

「計画的な資産形成」を成功させるのに必要なものは、「長期・積立・分散」の3要素だ。この3つの要素を備えた投資は、「将来の収益が安定しやすい」という特徴がある。

 

これら3要素を備えており、税制面でも優遇されている制度に「iDeCo」と「つみたてNISA」がある。

 

・iDeCo

「iDeCo」は、職業によって掛金の上限が異なるが、月額12,000円~68,000円まで拠出することが可能である。拠出中は所得控除があり、受給時は「退職所得控除」も活用できる。ただし、デメリットとして「60歳まで中途引き出しが不可能」という点は押さえておきたい。

 

しかし、「せっかく貯めたお金もすぐに使ってしまう」というタイプには、この「中途引き出しが不可能」という点を利用して、老後の必要資金を準備しておくことをおすすめする。

 

・つみたてNISA

つみたてNISAは、2023年時点で年額上限40万円を積み立てることが可能である。こちらは制度変更により、来年(2024年)からは年額上限120万円が積立可能となる。また、現状は20年間と定められている非課税期間が無期限になる見通しだ。「途中でまったくおろせないiDeCoは怖い」という人には、つみたてNISAをおすすめする。