2022年の「家計調査」が発表され、最新の家計の状況が明らかになりました。今回は「子どもの教育費」、そして「子どもへの仕送り額」に注目してみていきます。
47都道府県別「教育費」ランキング…1位「神奈川」と47位「宮城」5倍差のワケ (※写真はイメージです/PIXTA)

「子どもへの仕送り額」を都道府県別にみてみると

もうひとつ、教育に関連する支出として、子どもへの仕送りにあたる「国内遊学仕送り金」についてもみていきましょう。国内遊学仕送り金は学校教育法に定める学校と、国内の予備校在学者に対する仕送り金。生活費、下宿料、家賃、教育費などの全部、または一部を継続的に補助するための支出で、クラブ活動費なども含みます。

 

1世帯当たりの18歳未満の子どもの人数で補正した数値で、全国平均は年間9万8,485円。そのなかで最も仕送り額が多いのは「群馬県」で38万3,069円。「大分県」「三重県」「山梨県」「静岡県」と続きます(図表2)。一方で最も仕送り額が少ないのは「千葉県」でわずか649円と、圧倒的に仕送りによる支出が少なくなっています。大学の多い大都市とその近郊は子どもへの仕送りが少ない傾向にあります(関連記事:『都道府県「子どもへの仕送り額」ランキング…<家計調査 家計収支編(2022)より> 』)。

 

出所:総務省『家計調査 家計収支編』(2022年)より算出 ※数値は1世帯当たりの18歳未満の人数で補正 ※実際の家計調査は県庁所在地等ごとの調査であり、地域の実情とは異なる場合がある
【図表2】都道府県「子どもへの仕送り額」上位5 出所:総務省『家計調査 家計収支編』(2022年)より算出
※数値は1世帯当たりの18歳未満の人数で補正
※実際の家計調査は県庁所在地等ごとの調査であり、地域の実情とは異なる場合がある

 

地域によって、教育費のかけ方はさまざま。ただひとついえることは、色々な支出を削ってでも子どもには“良い教育を受けさせたい”という親の思いではないでしょうか。とはいえ、人生の三大支出のひとつに数えられる「教育費」は、費用のかけ方によっては家計破綻を引き起こすもの。いつごろ、どれくらいかかるかはある程度わかるものなので、計画的に準備をしたいものです。

 

なお家計調査は、実際には県庁所在地等単位の調査であり、今回紹介した数値が地域の実情と異なる場合があること、また教育世帯の実際の支出額ではないことに留意する必要があります。