2023年5月には新型コロナウイルス感染症の感染症法上の分類が「5類」に移行し、マスクの着用ルールは緩和されます。そのなかで子どもや学校での着脱方針に多くの関心が寄せられています。 子育て世帯を対象に行った「マスク着用」に関して調査結果を紹介していきます。
小・中学生は、マスク着用をどう感じているか? (写真はイメージです/PIXTA)

4―おわりに

この調査は、2022年10月に実施した。この時期は、感染の第7波がおさまりつつあった時期で、まだ暑さも残っていたことから、マスクを外すことに積極的になっていた時期だった。子どもに対する調査においても、親と同様に、もっとも多かった意見が「あつい、いきぐるしいからつけたくない」であり、半数を超えていた。

 

しかし、「つけたい」理由のみを回答した子、「つけたくない」理由のみを回答した子、「つけたい」「つけたくない」が混在している子等、親と同様に子ども達の意見も割れていた。

 

外出時にマスクをつけている頻度は、全体の92.1%がほとんど以上の頻度でつけており、ほとんど以上の頻度でつけている子の割合は親より高い可能性があった。

 

子ども達の中でも、感染不安をもつ子は7割弱と高く、感染予防のためにマスクをつけたいと感じている子は3割程度いることから、脱マスクに向けては、こういった子ども達の不安をいかに軽減するかが課題となるだろう。

 

また、女子で「はずかしいから、つけたい」が1割を超えていた。マスクが常態化したことで、素顔をさらすことに抵抗をもつ子がいる可能性がある。親への調査においても女性で「自分の顔が見えにくくなるからつけたい」が高いことから、見た目についての女性または女子において共通する考え方がある可能性もある。今後も注視していきたい。