リスクとリターンは不可分であり、投資の世界ではハイリスクな投資ほどハイリターンであるとよくいわれます。ではローリスク・ハイリターンの投資は存在しないのでしょうか。株式会社ソーシャルインベストメントの川合一啓氏は、株式投資であればローリスク・ハイリターンの投資を実現可能だといいます。一体どのような投資手法なのか、みていきましょう。
「ハイリスクな投資ほどハイリターンである」という常識は本当か? ※画像はイメージです/PIXTA

転売可能な商品はすべて、安く買うほどローリスク・ハイリターン

そもそも、転売可能な商品はすべて、安く買うほどローリスク・ハイリターンな買い物となります。

 

たとえば10万円で転売できそうなスマートフォンを12万円で買えば、転売しても損をする確率が高いでしょう。しかし8万円で買うことができれば、転売によって得をする確率のほうが高そうです。

 

さらに、4万円で買うことができれば、「10万円で転売できそうだ」という見込みが外れたとしても、8万円から9万円で売るなどして十分な利益が出せます。見込み通りに10万円で売ることができれば、6万円もの利益(250%の利益率!)を出すことができます。

 

株式を買うときも、同じことがいえます。

 

その株が本来いくらの価値を持っているか(将来的にいくらで売れるか)を見極め、できるだけそれよりも安い価格で買うことで、ローリスク・ハイリターンの投資ができるのです。

 

ただし、本来の価値を見極めることと、それよりもずっと安い価格で売られているタイミングを逃さないことは、簡単ではありません。そこは投資家の腕の見せ所なのではないでしょうか。

「適正価格からの乖離幅が大きい銘柄」の見極めが重要

「ハイリスクな投資ほどハイリターンである」という常識には一定の正しさがありますが、株式には元本価格が不明確だという特殊性があるため、ローリスク・ハイリターンの投資が実現可能です。

 

安く買うほど、値下がりの確率が低く、値上がりの確率が高く、かつ値上がり幅も高いであろう投資になるのです。

 

そもそも、転売可能な商品はすべて、安く買うほどローリスク・ハイリターンな買い物となります。株式投資もそれと同じなのです。

 

ただし、売買の基準となる適正な価格の見極めや、適正価格よりもずっと安く売られているタイミングを見逃さないのは、難しいことも事実です。それらをどこまで成功させられるかが、投資家としての腕の見せ所となるでしょう。

 

 

株式会社ソーシャルインベストメント 取締役CTO

川合 一啓