決算発表と株価の関係性
発表される決算は年に4回あり、最初の3ヵ月間が第1四半期決算、その後3ヵ月を含む半年間が中間決算(第2四半期決算)、その後3ヵ月を含む9ヵ月間が第3四半期決算、その後3ヵ月を含む1年間が本決算(第4四半期決算)と呼ばれます。
決算発表によって初めて直近3ヵ月の業績が明らかになりますし、次の四半期以降の業績予想が発表・修正されることもあります。
したがって決算発表というのは、投資家にとって新たな情報が提供される大きな節目であり、その情報をもとに売買を決断する人も多いため、株価が大きく動きやすいタイミングでもあるのです。
基本的に、従来の予想を上回る業績が報告されると、株価は上がる傾向があります。一方、従来の予想を下回る業績が報告されると、株価は下がる傾向があります。
投資家は未来を見据えて株を買っているので、従来の「予想」に対する業績の上下が、実は重要になります。一方で、たとえ業績が良くなくても、それが予想通りならば、株価が大きく動かないことは珍しくありません。
また、今後の業績予想の発表・修正や、増配や減配の発表を伴う場合もあり、それらもまた株価に影響します。この点もまた、投資家が未来を見据えて株を買っていることを示しているでしょう。
決算の数字を予想するのは難しい
決算発表と株価には密接な関連があるため、結局、決算発表の前に業績がどうなるかを予想することができれば、株価の変動を予想することもできそうです。
そして、その予想に基づいて、たとえば「従来予想より良い(悪い)業績が発表され株価が上がる(下がる)だろうから、発表前に株を買おう(売ろう)」などと売買できれば、最大限の利益を出すことができます。
しかし、現実的にそれは難しいでしょう。
そもそも事前の(その会社による)業績予想というのはよく外れますし、決算の具体的な数字はやはり、その会社のインサイダーでもなければ発表までわからないものです。
特に、四半期という短期ですと、それはなおさらかもしれません。「年間これくらいの利益は確実に出るだろう」という会社であっても、四半期ごとに見ればバラツキも生じるからです。