天井がみえない物価高で、生活に困窮する年金生活者が増えています。「お金を借りるしかない……」そんな高齢者にまるで「朗報」と言わんばかりの誘い文句が。その先に待ち受ける結末とは。みていきましょう。
平均月14万円だが…困窮の高齢者「年金を担保にお金貸しますよ」の驚愕の結末 (※写真はイメージです/PIXTA)

もう、年金を担保にお金を借ることは「できない」はずだが…

――もうお金を借りるしかない

 

窮地に追い込まれた高齢者のための「年金担保融資」。ただ前述の説明が“過去形”である通り、この制度は2022年3月末に受付終了。年金を担保にお金を借りる手段は、原則的に“ない”という状況です。

 

しかし、「年金担保融資制度」があったことの名残か、いまだに年金を担保にお金を融資するという詐欺が後を絶たないといいます。

 

「中高年専門」とか「高齢者歓迎」などという宣伝文句で融資するという、新聞や折込チラシなどでみたことがないでしょうか。これは違法な融資業者である可能性が高いといえるでしょう。「年金を担保に……」そんなフレーズが出てきたら、確実に悪徳業者。詐欺であり、犯罪です。

 

繰り返しになりますが、日本年金機構ホームページに以下のように記載されている通り、年金を担保にお金を借りる手段はありません。

 

年金を担保に金銭の借入申込を受けることは、例外なく全て法律で禁止されています。

違法な年金担保融資にくれぐれもご注意ください。

※福祉医療機構が実施していた「年金担保貸付制度」は、令和4年3月末で申込受付を終了しました。

 

出所:日本年金機構ホームページ『Q.年金を担保にお金を借りることはできますか。』

 

もう、死ぬしかないのかといえば、そうではなく、生活に困っている高齢者なども対象とした「生活福祉資金貸付制度」など、各種支援制度を利用することができます。まずは地域の自立相談支援機関に相談するのが第一歩です。