“プロ”はどんな局面でも冷静な判断ができる
投資をするうえでいま述べたような「確率」を理解している投資家は、たとえば以下のような冷静な判断ができるはずです。
「今日は保有銘柄が下がった。しかしこの程度下げる確率は単なる偶然として十分にあるので、気にすることはない」
「近いうちに市場全体の暴落が起きる確率はごく小さい。しかし、いつかは100%に近い確率でまた起きるだろうから、一定以上の現金は残しておこう」
「この銘柄を買うと儲かる確率が高そうだから、たくさん買おう」
「高い確率で儲かりそうな銘柄が少ないから、いろいろな銘柄を分散して買っておこう」
「小さな確率だと判断したら最悪な事態が起こってしまった。しかしそれも想定してこの銘柄を買ったのだから、運が悪かったと思って潔く損切りしよう」
「急騰した。でもまだ上がる確率が高いから、この銘柄はまだ持っていよう」
「市場全体が暴落した。しかし株価が安いということは、その後に上がる確率が高いということ。ここで一気に買おう」
あらゆることが起こり得ると想定し、それぞれの確率を大雑把にでも考えておけば、上記のようにどんな局面でも冷静に対処することができます。
そしてこのような態度をもった投資家こそが、強いメンタルをもったプロトレーダーといえるのではないでしょうか。
株式会社ソーシャルインベストメント 取締役CTO
川合 一啓