2021年度「東京都23区私立中学進学率」は19.73%
首都圏の駅前には中学受験を対象とした進学塾が集まり、中学受験をしないほうが少数派なのでは、と錯覚してしまうほど。そんな当たり前になった感のある中学受験ですが、実際にどれほどの子どもが受験にトライしているのでしょうか。
東京都教育委員会『令和4年度公立学校統計調査報告書』によると、令和4年3月に東京都の公立小学校を卒業したのは9万8,239人で、前年度より287人増加しました。そのうち都内の中学校に進学したのは、9万6,419人。さらに私立中学校に進学したのは1万9,025人で、全体に占める割合は19.73%。5人に1人は中学受験をして私立中学校に進学をしています。中学受験をした児童はさらに多いでしょうから、東京23区では、中学受験は何ら特別なものではありません。
中学受験界隈で私立中学校のほかに人気を集めているのが「公立中高一貫校」で、大きく「併設型」と「中等教育学校」の2つに分けられます。前者は中学と高校が併設されている学校で、中学から高校へは受験せず進学できます。高校からの募集を徐々にやめ、中学生の募集枠を拡大しています。後者は中学校にあたる3年間を前期課程、高校にあたる3年間を後期課程として一貫教育を行います。高校からの募集はありません。
現在、設置されているのは小石川、白鴎高校附属、両国高校附属、桜修館、富士高校附属、大泉高校附属、南多摩、立川国際、武蔵高校附属、三鷹の10校。さらに千代田区立の九段中等教育学校を合わせると、公立一貫校は11校あります。中高一貫教育、多彩なカリキュラムといった私立の中高一貫校のメリットに加え、私立と比べて学費が安いというのも魅力です。
【私立中学受験進学者数と進学率の推移】
2016年:15,626人/17.27%
2017年:16,273人/18.33%
2018年:16,953人/18.23%
2019年:17,859人/18.74%
2020年:18,281人/19.02%
2021年:19,025人/19.73%
出所:東京都教育委員会『令和4年度公立学校統計調査報告書』より算出