雇用契約を結んだ会社とは別の会社で働く派遣社員。実際に派遣社員として活躍している人も、派遣社員と一緒に仕事をしている人も多いでしょう。ではその派遣社員はいくら給与を手にしているのでしょうか。みていきましょう。
都道府県「派遣社員の給与」ランキング…1位と47位で生じる驚愕の年収格差 (※写真はイメージです/PIXTA)

派遣社員の給与…そもそも正社員の給与はいくら?

正社員、契約、パート・アルバイト……多様な雇用形態がありますが、その中のひとつが「派遣」。派遣元となる派遣会社と雇用契約を結び、派遣先となる企業で就業する働き方です。給与の支払いや福利厚生などは、派遣先ではなく派遣会社となります。

 

派遣会社との雇用契約は、派遣先企業が決まった時点で派遣会社と雇用契約が結ばれる「登録型派遣」と、派遣会社と期間を設けずに契約を行う「常用型派遣」があり、前者が一般的です。

 

派遣社員と正社員の違いは、大きく雇用主と雇用契約期間。正社員の雇用契約は就業先の企業と直接結び、雇用期間は定められていません。そのため基本的に定年まで働くことができ、賞与や昇給、福利厚生などが充実しています。長く働くことを前提にすれば、正社員にメリットはありますが、派遣社員と比べると、自由であったり、異動の可能性があったりと、融通という点では劣ります。

 

派遣社員のメリットとしては、「比較的仕事を見つけやすい」「自分のライフスタイルに合った仕事ができる」「得意分野を活かし、さまざまな職場を経験できる」といったメリットがあります。また条件を満たせば社会保険にも加入できますし、有給も付与されます。

 

一方で登録型派遣ではあらかじめ定めてられている契約期間があり、派遣先企業の同一組織で仕事ができるのは最長3年まで。契約満了後は必ず次の仕事があるわけではありません。また責任ある仕事をまかせてもらうことは少なく、正社員と比べると給与や福利厚生など、待遇が低い場合がほとんどです。

 

厚生労働省『令和3年賃金構造統計調査』によると、正社員(平均年齢41.0歳、平均勤続年収14.6年)の平均月収(所定内給与)は32万3,400円。賞与も加えた推定年収は522万7,900円です。ちなみに所定内実労働時間は平均166時間、兆か実労働時間は12時間。1ヵ月22日勤務とすると、1日8.09時間労働となります。