日本の国債が「無茶苦茶な状態にある」と言えるワケ
しかし、問題なのは、国債を引き受けて国にお金を貸してくれる人が、どちらを信じるかです。すでに日本の国債を引き受けているのは、[図表4]のように、日本銀行と市中銀行、生保や損保(つまり一般市民が加入している保険料の運用先)で、海外はわずか7.2%でしかありません。
しかも、国債の引き受け先のほぼ半分は日銀です。自国の借金を自国が刷ったお金で賄っているというのは、無茶苦茶とも言えます。中央銀行で自国通貨を刷れる国の借金はいくらあっても問題ないというMMT理論は、日本のこの状態を見て正当化されていると言われています。
しかし、このような無茶苦茶なことをやっていると、いずれ信用をなくし、大幅な円安という形で日本経済を苦しめるのではないでしょうか。
スティーブ 金山
ゴールデン・グース合同会社 代表
機会投資家