話のネタとして、よくあがる“世代間の不幸自慢”。「うちらの世代は……」「それなら、うちらの世代だって」と、議論が交わされていきますが、あまりの不幸すぎるエピソードに、誰もが黙ってしまうのが、2022年に40代の人たちかもしれません。みていきましょう。
手取り32万円・40代大卒サラリーマン「うちらの世代だけ給与減」あまりの不幸に同情の嵐 (※写真はイメージです/PIXTA)

いまの40代の給与水準は、20年前を下回る

さらに時代をさかのぼり、40代大卒サラリーマンの給与をみていくと、いまの40代が給与面で劣っていることは一目瞭然。20年ほど前の1999年と比較すると、月額給与は8~11%、推定年収は13~16%もダウンしていました。

 

【40代の給与の推移】

1999年:47.91万円/774.6万円、53.64万円/880.9万円

2003年:51.44万円/819.7万円、53.86万円/862.9万円

2007年:51.44万円/819.7万円、53.86万円/862.9万円

2011年:48.52万円/746.6万円、53.72万円/836.6万円

2015年:46.36万円/716.7万円、53.38万円/844.0万円

2019年:46.55万円/724.9万円、50.42万円/799.3万円

2021年:44.21万円/676.1万円、47.86万円/738.5万円

 

出所:厚生労働省『賃金構造基本統計調査』より算出

※数値左より、40代前半月額給与/推定年収、40代後半月額給与/推定年収

 

サラリーマン全体の給与が減っているからでは……そう考えるかもしれませんが、サラリーマンの所定内給与の平均値を経年で追っていくと、1999年以降は、大きな変化は見られません。そのことも驚きですが、いまの40代サラリーマンの給与事情がいかに悲惨であるか、再認識できるでしょう。

 

【サラリーマンの所定内給与の推移】

1999年 :33.7万円

2003年 :33.6万円

2007年 :33.7万円

2011年 :32.8万円

2015年 :33.5万円

2019年 :33.8万円

2021年:33.7万円

 

出所:厚生労働省『賃金構造基本統計調査』より

 

なぜ、このような事態になっているのでしょうか。「非正規社員化が進んだ、最初の世代だから」とか、「上世代の人口が多く、ポストがつまり、給与上昇を妨げているから」など、さまざまな理由がいわれています。それらの理由がすべて組み合わさり、いまの40代の惨状になっているのでしょう。

 

では今の40代の給与事情が良くなるかといえば、プラスに転じる要素はなく、期待はできません。

 

——最も不幸な世代

——呪われた世代

——取り返し不可能な世代

 

さまざまに揶揄される、2022年を生きる40代。同情するしかありません。