最新の現役世代の平均給与が公表され、3年ぶりの増加と、コロナ禍からの回復を印象付けました。一方で、現役世代には将来不安が拡大する一報も。みていきましょう。
平均手取り23万円…サラリーマンだけが割を食う「避けられない悲劇」に激震 (※写真はイメージです/PIXTA)

現役世代2.1人で高齢者1人を支える日本

年金をより多くの人に……その結果、大きな反発を生みましたが、「厚生年金保険料で穴埋め」よりも、国庫負担が増えることに懸念を示す専門家も。もし制度を見直せば、2040年までに数兆円規模で国庫負担は増えるという試算もあります。結局、誰が負担するのか、見通しは不透明で、結局はよくある「次世代へ先送り」になりそうな予感も。

 

国立社会保障・人口問題研究所『令和元年度社会保障費用統計』によると、2019年、社会支出(年金や医療保険、介護保険、雇用保険、生活保護など、社会保障制度に関する1年間の支出)は127兆8,996億円で、前年度比2兆3,982億円の増加。1人当たりの「社会支出」は101万3,700円(同2.1%増)と、初めて100万円台に。「社会保障給付費」は98万2,200円(同2.3%増)でした。

 

社会支出は高齢化の進展とともに増加。20年ほど前の2000年には82兆0,478億円。150%以上の増加となっています。1人当たりの社会保障費は2000年には64万6,400円だったので、こちらも150%を超える伸びとなっています。

 

内閣府『高齢化白書』によると、2021年の高齢化率は28.9%。現役世代2.1人で1人の高齢者を支えています。高齢化率は2030年に31.2%、2040年には35.3%に達します。このころ高齢者人口はピークを迎えるものの、少子化がそれを上回り、高齢化率の上昇はとまりません。いま20代が高齢者の仲間入りとなる、2065年ごろには38.4%に達し、現役世代1.3人で1人の高齢者を支えるという世の中になっています。

 

公的年金は100年後まで安心を目指して設計されていますから、「年金がもらえなくなる」というのは非現実的。しかし「年金がいまより少ない」は確実です。内閣府の調査では「生活に困っていない」とする高齢者が6割を超え、大半の高齢者が、ある程度余裕のある暮らしをしていることがうかがえます。しかしそんな夢のような社会はいまだけ。生活に困窮する高齢者は増加の一途を辿ることが予想されます。

 

そんな老後をただ指を加えて待つわけにはいかず、自助努力が現役世代に与えられた唯一の選択肢。資産形成において長期投資の効果は大きく、時間を味方にして地道にやっていくしかないのです。