悪性新生物<腫瘍>による死亡…都道府県別にみていくと
都道府県別にみていきましょう。2021年、死亡率(1,000人当たりの死亡数)が最も高かったのは「秋田県」で17.0。「青森県」「高知県」「山形県」「島根県」と続きます。一方で死亡率が最も低いのは「沖縄県」で9.4。高齢化率が高い地域は死亡率が高い傾向にあり、同じ日本とはいえ、最多と最少で7ポイント近い地域差があります。
【都道府県別「死亡率」上位10<2021年>】
1位「秋田県」17.0
2位「青森県」15.4
3位「高知県」15.3
4位「山形県」15.0
5位「島根県」15.0
6位「岩手県」14.8
7位「山口県」14.8
8位「徳島県」14.8
9位「新潟県」14.3
10位「和歌山県」14.3
出所:厚生労働省『令和3年人口動態』
またすべての都道府県で死因第1位は「悪性新生物<腫瘍>」ですが、地域別にその割合をみていくと、全国平均では全死亡数に対して26.5%ですが、最多の「北海道」では死亡数に対して29.2%、最少の「徳島県」「愛媛県」で23.8%。最多と最少で5ポイント強の地域差が生じています。「北海道」は全国的にみても喫煙率が高いなど、ライフスタイルの違いによるものだと考えられるでしょう。
【都道府県別「死亡数に対し悪性新生物<腫瘍>が占める割合」上位10】
1位「北海道」29.2%
2位「福岡県」28.1%
3位「神奈川県」27.6%
4位「埼玉県」27.4%
4位「大阪府」27.4%
6位「青森県」27.3%
6位「千葉県」27.3%
6位「京都府」27.3%
9位「愛知県」27.2%
9位「兵庫県」27.2%
出所:厚生労働省『令和3年人口動態』
最新の人口動態から、最新の日本人の死因についてみてきましたが、年齢を重ねるごとに病気に対するリスクは高まり、ときに思わぬ出費で経済的に困窮、というケースも珍しくありません。
公益財団法人生命保険文化センター『令和元年生活保障に関する調査』によると、過去5年間の入院経験は、30歳代で10.0%、「40歳代」で11.8%、「50歳代」で14.7%、「60歳代」19.8%。高額療養費制度を利用した人と利用しなかった人(適用外含む)の直近の入院時の自己負担費用の平均は20万8,000円となっています。また21.6%が「直近の入院において逸失収入があった」と回答しています。
突然の事態にどう対応するか、日ごろからの備えが重要です。