暗号資産は「買う人がいるから売れる」だけ
しかし、とはいえ暗号資産もまとまったお金を必要とせずに購入できて、流動性が高く売買も容易にできます。その点は株式と同じです。
ところが株式とは違い、暗号資産には分析できるファンダメンタルズがありません。暗号資産はあくまで暗号資産であって、株式会社のようになにかを生み出すこともなく、買い物にも使えず、さらには国家によるお墨付きもありません。暗号資産の本質は、ただ「買う人がいるから売れるだけ」なのです。
株の場合、仮に優良企業の株を買って何十年も保持して配当を得続ければ、合計で株式購入金額以上の配当を手にすることが可能ですが、暗号資産にはそれもありません。
暗号資産を何十年も保持し続けたとしても、その価格は単に「他の人がいくらで買ってくれるか」だけに依存してしまうことになるのです。
こう考えるとやはり、暗号資産には危うさがあるといえます。そして金融資産に投資をするならば、暗号資産よりも株式への投資がおすすめです。
ただし、暗号資産はその本質ゆえに「理由なき価格上昇」が起きるため、それを利用して大きく儲けることは可能です。その点は、暗号資産投資の魅力といえるかもしれません。
まとめ…株式には「事業」という実体がある
法定通貨と違い暗号資産には国家のお墨付きがなく、普段の買い物にも使えません。
一方、株式はその会社の所有権の一部であり、配当や、その会社の成長による株価上昇によって利益を得ることができます。長く持っていれば持っているほど、受け取る配当金額も多くなっていきます。株式には「事業」という実体があるのです。
しかし暗号資産にはそのような実体がなく、その価格は「他の人がいくらで買ってくれるか」だけに依存してしまいます。
そう考えるとやはり、暗号資産よりも株式への投資がおすすめです。
株式会社ソーシャルインベストメント 取締役CTO
川合 一啓