集団免疫力低下でこの夏大流行…子どもの「手足口病」
手足口病は、未就学児のあいだで夏場に流行するいわゆる「夏かぜ」と呼ばれる感染症のなかの代表的なものです。「エンテロウイルス」や「コクサッキー」という種類のウイルス属が引き起こす感染症のひとつで、名前の通り、手や足や口に典型的な発疹が出ることから診断がつきます。
ここ2年は新型コロナウイルス感染症対策が功を奏していたのか、例年のような大規模な流行はみられませんでしたが、今年になって、集団免疫の力が低下し例年以上の流行をみせている地域もあります。
一般的によくみられる手足口病の症状としては、突然38度以上の高熱が出て、その少しあとから手足や口周り、喉に水疱を伴う直径5ミリ程度の発疹が増えてきます。熱は多くの場合1日程度で下がります。この時点で受診すればほぼ間違いなく手足口病と診断できますが、発熱してまもないときやまだ発疹がはっきり出てきていないときに受診しても、診断が難しい場合があります。
また、人によっては熱がないのに発疹だけが出る場合や、手足口の発疹はあまり目立たず、お尻周りや顔面などを中心に発疹が出たりする「亜型」もあります。
発疹が少ないケースでは、手足口病を疑ってしっかり診ないと、発疹自体に気づかないこともありえます。数年前に手足口病が大流行したときには、爪がぼろぼろになって脱落する症例も相次いで報告されました。
このように、ひとくちに手足口病といってもウイルスの型はさまざまで、その年によって症状の傾向が少し変わります。さらに人によっても現れる症状も変わることがあるので、その点は留意しておく必要があります。
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