株式投資をしていると、市場全体の高騰によってどの株も割高に思えて、「買う株がない」と困ってしまう時期があります。しかしそんなときでもとれる選択肢がいくつかあると、株式会社ソーシャルインベストメントの川合一啓氏はいいます。詳しくみていきましょう。
投資家「株価が割高で買う銘柄がない」…投資のプロの意外な回答 ※画像はイメージです/PIXTA

「あえてなにもしない」という選択も立派な投資

解決方法4.あえてなにもしない

最後に、あえてなにもしないという選択肢もご紹介しておきます。

 

これは最もローリスクですが、実は忍耐力が必要な最も難しい方法かもしれません。しかし、買う株がないから買わない、というのももちろん重要な選択肢です。

 

空売りのリスクを避けたい、高配当利回りでも株価下落のリスクを避けたい、株式以外への投資の知識がない、株式以外への投資が資金規模上難しい……こういった場合は、「我慢してなにもしない」のも立派な投資です。「めぼしい投資先がないから資産をあえて“円”にしている」と考えればよいのです。

 

かの有名なウォーレン・バフェット氏にも、何年か株を買わない期間があったそうです。また彼が率いるバークシャー・ハサウェイ社は2021年末の時点でも、1,400億ドル以上の現金同等物を有しています。

 

近年はいい投資先がなく、現金が積み上がっているのかもしれません。そんな時期には、衝動買いをせずじっと待つことも投資家にとって必要な資質だといえるでしょう。

 

長く株式投資をしていると、市場のいろいろな状況に直面します。どんなときも対応できるよう、引き出しをなるべく多く持っておくことが重要です。

 

 

株式会社ソーシャルインベストメント 取締役CTO

川合 一啓