大半の経営者は「HPの重要性」を認識していない!?
現在はホームページを活用する幅が広がり、メリットが増大しています。マーケティングをはじめさまざまなメリットが挙げられます。なかには自前のECショップを運営している企業もあれば、顧客にマイページを用意して長期的に情報提供して関係を深めている企業もあります。
ホームページによるマーケティング戦略を考える際にまず知っておきたいのが、「オウンドメディア」「ペイドメディア」「アーンドメディア」と呼ばれる各メディアについてです。それぞれ性質が異なり、まずオウンドメディアは自社が所有し管理しているメディアのことを指し、「自社ホームページ(ホームページ)」がこれに該当します。ペイドメディアは必要な料金を払って利用する他社所有のマーケティングチャネルです。最後のアーンドメディアはブログ記事や比較サイトでの口コミに代表される、信頼や評判を獲得するメディアチャネルです。
このようにメディアの性質が分かれているなかで、中小企業経営者がホームページの有効性を知らない原因の一つに、ペイドメディアの影響力が考えられます。
現在はホームページよりもECショッピングモールや就職情報サイト、見積比較サイトといったペイドメディアに多くの企業が依存しています。ペイドメディアは圧倒的な集客力を持っているため、アクセス数では中小企業のホームページは太刀打ちできません。
またペイドメディアに参加することで露出の機会が格段に増え、新たなビジネスチャンスが増えます。ホームページのように地道な改善をしなくても、比較的短期間で効果を得やすいというメリットがあります。
しかし長期的な企業の成長を目指していくには、こうしたペイドメディアへの依存が大きな足かせになります。なぜかというとペイドメディアには、収益を確保しにくい、他社と差別化しにくい、継続性がメディアに依存する、というデメリットがあります。
ペイドメディアでは販売手数料の値上げや露出を高めるための広告の出稿などがあり、収益を圧迫します。またページが定型化しているため、他社と同じような情報が表示され差別化することが難しくなっています。
そもそもメディアが撤退してしまうと、ビジネスを継続できません。こうした理由からペイドメディアから少しずつ脱却し、自社のホームページで商品を販売して適正な収益を確保するという道を選ぶ企業が増えています。
自社のホームページを強化してペイドメディアへの依存度を減らすメリットは、長期的に運用すればするほど、成果が上がり、収益が上がり、他社と差別化できるということです。
ホームページは制作の費用こそかかりますが、運営する費用はペイドメディアよりも大幅に抑えることができます。改善を積み重ねることで、コンテンツが蓄積されるだけでなく、他社が真似のできないノウハウが残ります。
改善のサイクルを短くすれば、それだけ早く成果が出て収益に結びつきます。私が支援した企業の中には、月に数回のホームページ改善を続けている企業もあります。
将来、ペイドメディアが衰退する可能性も十分にあります。完全にペイドメディアに依存していた企業は立ち行かなくなるでしょう。今のうちから自社に確固たる基盤を持っていることが将来の企業成長につながります。