日本では毎年およそ20万組が離婚しています。何も問題なく離婚して、お互い新生活を迎えられたらいいのですが、色々な諸問題をはらんでいます。特にマイホーム購入後の離婚は面倒です。離婚後も妻と子どもは住み続け、別れたと夫がローンを払い続ける……そんなよくあるパターンを考えていきましょう。
平均手取り30万円・40代正社員…「離婚」さらに「住宅ローン破綻」と不幸の連鎖【返済シュミレーション】 (写真はイメージです/PIXTA)

2020年の婚姻件数は52万5507組、離婚件数は19万3253組

厚生労働省『令和2年(2020)人口動態統計(確定数)の概況』によると、2020年の婚姻件数は52万5507組で、前年から7万3500組減少。人口千人あたりの婚姻率は4.3でした。

 

初婚年齢は、夫が31.0歳、妻が29.4歳で、年の差は平均1.5歳でした。初婚年齢は男性も女性も上昇傾向にあり、10年前に比べて男性は0.5歳、女性は0.6歳、増加しています。さらに20年前と比べると男性で2.2歳、女性で2.4歳、30年前と比べると男性で2.6歳、女性で3.5歳、上昇しています。

 

結婚適齢期の親にあたる世代であろう、50年前と比べると、男性で4.1歳、女性で5.2歳も上昇していますから、親世代からすると、ずいぶんと晩婚化が進んでいると感じるでしょう。

 

結婚をする際、誰もが永遠を誓いますが、そうはいかないのが結婚の難しいところ。2020年の離婚件数は19万3253組で、前年からは1万5243組減少。人口1,000人あたりの離婚率は1.57でした。

 

離婚で最も多いのが夫婦間の話し合いによって取り決めをする「協議離婚」で全体の88.3%。裁判所から選出された調停委員に仲立ちを依頼し、話し合いをまとめる「調停離婚」が8.3%、家庭裁判所の審判の手続きによって成立する「審判離婚」が1.2%、離婚訴訟の途中に当事者が話し合いによって離婚が成立する「和解離婚」が1.3%、離婚訴訟を起こしている最中に訴訟を被告(訴訟を起こされた側)が、調停で夫婦の合意ができない場合に、家庭裁判所に離婚訴訟を提起することにより、判決にて離婚を成立させる「裁判離婚(判決離婚)」が0.9%でした。

 

平均同居期間は12.0年。この期間は年々増加傾向にあり、この10年間で1.1年、20年間で1.7年、30年間で2.1年、長くなっています。また離婚時の年齢をみていくと、最も多いのが男性が35~39歳で15.5%、女性は30~34歳で16.8%。一方、60歳を超えてからの熟年離婚も、男性で9.2%、女性で5.5%ほどいます。

 

【男女別「離婚時の年齢」】

  • 20歳未満:0.2%/0.50%
  • 20~24歳:4.7%/6.8%
  • 25~29歳:11.2%/14.6%
  • 30~34歳:14.8%/16.8%
  • 35~39歳:15.5%/15.8%
  • 40~44歳:14.8%/14.4%
  • 45~49歳:13.3%/12.5%
  • 50~54歳:9.6%/8.2%
  • 55~59歳:6.0%/4.2%
  • 60~64歳:3.7%/2.2%
  • 65~69歳:2.4%/1.5%
  • 70歳~:3.1%/1.8%

出所」厚生労働省『令和2年(2020)人口動態統計(確定数)の概況』より算出