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唯一無二のデジタル資産として注目を集めている「NFT」。
「NFT」とは、ブロックチェーン技術※を活用して、希少価値をもたせることができるデジタル資産です。近年、イラストや動画、音楽、ゲームなど幅広い業界でNFTが生み出されています。
本記事では、NFTの仕組みや取引する方法などわかりやすく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
※ ブロックチェーン…ユーザーがそれぞれブロックと呼ばれる単位でデータを管理し、それを鎖(チェーン)のように連結してデータを保管する技術
1. NFTとは?初心者にもわかりやすく解説!
はじめに、NFTの基礎知識や意味を解説します。
「NFT」は最近よく耳にするフレーズですが、全体像をつかめていない人は多いでしょう。ただし、NFTの発展はまだまだこれからなので、安易に遠ざけてはいけません。専門用語も解説していくので、ぜひ参考にしてください。
1.1. 世界に一つのデジタル資産を保有できる
NFTが現れる前は、デジタルに希少性の概念はありませんでした。手に入りづらいものだからこそ、人は高い価値を感じます。ブランド品や芸術品などが最たる例です。
しかし、無数に生成されたデジタル資産であっても、NFTを使えばそれぞれに識別を与えられます。一つ一つを特別な存在へと変えられるのです。
1.2.「非代替性トークン」とはどのような意味?
NFTは、Non-Fungible Token(ノン ファンジブル トークン)の略称で、日本語では「非代替性トークン」と訳します。また、非代替性は「替えられない、唯一無二の」という意味があると考えてください。つまり、NFTは「唯一無二の」トークン※と定義づけられます。
※ トークン…ブロックチェーンを利用して発行された仮想通貨(暗号資産)
2. NFTの仕組みと特徴
次に、NFTの仕組みについて解説していきます。
最初に知っておくべきなのは、ブロックチェーンの技術です。2008年にサトシ・ナカモトと呼ばれる人物によって考案されました。これによって、「デジタル」に対しても、クリエイター情報などを記録した識別子を与えられるので、同じ見た目であっても、一つ一つの区別が可能になったのです。
しかも、記録された情報を書き換えるのは困難とされています。NFTは画期的なテクノロジーとして誕生しました。
3. いまNFTが注目されている3つの理由
NFT市場は2021年に取引額が約2兆円になりました。前年と比較すると200倍の上昇です。なぜこれほどまでにNFT市場は成長したのでしょうか。以下で、NFTがもたらした変革を説明します。
3.1. デジタル資産を保有していると証明できる
NFTが脚光を浴びる理由の一つは、NFTによって、デジタル資産の保有を明示できる点です。
NFTによって識別子が付与された作品は世界に一つだけの存在です。つまり、完全なオリジナルのデジタル資産が手に入ったことの証明が可能となります。
3.2. 希少性を担保できる
ハイブランドや芸術作品などには希少性があり高値がつきますが、複製を避けられない「デジタル」とは無縁の考え方でした。
しかし、NFTが「希少性の担保」を生み出したのです。目の前に並んだ100枚の同じ画像も、所有者などのステータスが記録されているので、一枚一枚を区別できるようになりました。NFTが担保する希少性はデジタルの可能性を大きく広げてくれたのです。
3.3. 投資商品として人気が高まってきている
いま、NFTの性能を利用した商品が投資対象として人気を博しています。
Twitter創業者ジャック・ドーシーの初ツイートに約3億円、アメリカの芸術家・Beeple氏のアートに約75億円の値がついた事例もあります。また、NFTアートは転売目的で売買が繰り返されるため流動性(市場に出回る数量のこと)に優れ、有望な投資商品と考えるのも一般的になってきました。
4. NFTのメリット
ここからは、NFTのメリットを大きく2つに分けて紹介します。
メリットを知れば、NFTの適切な運用方法が見えてくるはずです。また、将来性を確信し、自信を持ってNFT市場に参入するためにも、必ず理解しておきましょう。
4.1. 好みの作品を作成・所有し、売買できる
たとえば、ビジネスを立ち上げるために、形ある商品を作ろうとすると時間や労力がかかります。一方、デジタルアートは、スマホのペイント機能だけでも制作可能で、あっという間に商品化できてしまうのです。
自分で作ったオリジナル作品も、売却可能な立派な資産となります。参入障壁が低いのも魅力の一つです。
4.2. アーティストのメリットが大きい
NFTには、転売のたびに制作者へ手数料が振り込まれる仕組みがあります。
また、制作者は還元される手数料の割合や販売上限数などの流通量(市場に出回って売買され、投資家が保有している暗号資産の数量)を設定し、作品の希少性を一定の範囲でコントロールできます。
その結果、NFTはクリエイターやアーティスト自身の市場価値も高めてくれているのです。
5. NFTのデメリット
NFTはメリットがある一方で、発展スピードが速すぎるために、デメリットも生じています。以下で紹介します。
5.1. 法整備が整っていないので著作権侵害のリスクがある
NFTの歴史はまだまだ浅く、法の整備は進められている最中です。よって、詐欺まがいのサービスが生まれてしまう可能性があります。また、その被害に遭っても法律で100%守られるとは限らないため、正しい知識を身につけなければなりません。
加えて、法律が整うまでは、自分自身も著作権侵害の加害者となってしまわないよう注意が必要です。作品を保有できても、著作権がないものを商標利用したり、無断で手を加えたりしてはいけません。
5.2. ネットワーク手数料が安定していない
NFT売買にはイーサリアムを利用することが多いです。イーサリアムを利用する際は、通称「ガス代」と呼ばれるネットワーク手数料が必要です。
そして、問題なのは、イーサリアムの取引量と比例した手数料の高騰です。手数料を意図的に調整する方法も存在しますが、タイミングによってはNFTの価格よりも手数料のほうが高くなるケースもあります。
ただ、ソラナ、カルダノ、テゾス、ポルカドットをはじめとしたイーサリアムキラー※も誕生しており、今後の動向には十分期待できます。
※ イーサリアムキラー…イーサリアムが抱える手数料高騰や取引遅延などの欠点を改善した仮想通貨
6. NFTの取り扱いがある主なジャンル
識別子を作り出し、差別化を図れるNFTは主に著作権の領域で力を発揮します。すでに多彩な分野への広がりを見せていますが、ここでは、特に認知度の高いジャンルを3つ取り上げます。
6.1. NFTアート(デジタルアート)
最もメジャーなのは、NFTアートです。NFTの出現によって、オリジナルという付加価値を容易に入手できる時代が到来しました。
日本においても、小学3年生のゾンビを題材とした作品に380万円の値がついて話題になるなど、NFTへの関心は急激に高まっています。
6.2. NFTゲーム
また、ゲーム界でもNFTが勢力を広げています。
NFTゲームの魅力は、プレイしながら稼げる点です。ゲームを進めるとNFTのアイテムや独自通貨を入手できます。最近では、歩くだけで稼げる「STEPN(ステップン)※」が話題となり、関連通貨の相場も急上昇中です。
※ STEPN(ステップン)…歩いたり走ったりすることで仮想通貨を稼ぐゲーム
6.3. 音楽やイラスト、アニメ作品
アートに近いですが、音楽やアニメなどもNFTとの相性がよく、市場の伸びが見込まれています。
たとえば、坂本龍一氏が1音1万円のメロディー595音を販売し、話題を呼びました。サブスクリプションで無数の音楽が聴ける時代において、NFTの力を顕著に表した出来事です。
また、日本のアニメ文化はかねてから定評があるので、企業や個人のさらなる参画が期待されています。
7. 主なNFTマーケットプレイスについて解説
ここでは、実際にNFTを買って、売れる可能性が高いサービスを取り上げます。本格的にNFTで稼いでいくなら、サービスの選択が収益に関わってくるので、しっかりと知識を身につけておきましょう。
7.1. OpenSea(オープンシー)
まず知っておくべきなのは、「OpenSea」というNFT作品を取引できる世界最大手のNFTマーケットプレイスです。
NFTの黎明期から存在する世界最大級のNFTマーケットプレイスで、最先端の情報が集まるため、OpenSeaを使っておけば間違いありません。
公式サイトは英語表記ですが、平易な英単語が用いられているため、一度やり方を覚えれば扱いにはすぐに慣れます。ずらっと並んだアイテムを眺めているだけでも美術館に行ったような気分になれるので、まずは、サイトを開いて雰囲気を楽しんでみましょう。
7.2. Adam byGMO
Adam byGMOは、GMOグループが運営するサービスです。坂本龍一氏などの著名人が利用したことでも話題になりました。
一番の特徴は、日本円にも対応している点です。NFTを扱うにはイーサリアムをはじめとした仮想通貨を使用するのが一般的ですが、初心者にとってハードルとなるケースがあります。そのため、とにかく早くNFTに触れてみたいという方におすすめです。
また、日本の大手グループが運営するサービスなので、セキュリティの面でも安心して利用できます。
7.3. Coincheck NFT (β版)
Coincheck NFT(β版)は、国内取引所でも知名度のあるCoincheckが運営するサービスです。オフチェーン取引(ブロックチェーンを使わない取引)に対応しているため、手数料の心配がありません。また、取引に使える仮想通貨が豊富であるため、初心者におすすめです。
8. NFT取引の始め方について解説
NFTの取引はわずか4ステップでスタートできます。
- イーサリアムの用意
- ウォレットの作成
- マーケットとウォレットの連携
- 自由に売買
難しそうな言葉が出てきますが、作業内容自体は簡単なので安心してください。
STEP1:国内取引所の口座を開設して、イーサリアム(ETH)を用意する
まずは、取引に使用するイーサリアムの用意が必要です。
どの取引所も基本的にイーサリアムを扱っているので、手数料や操作性などを重視して取引所を選択するのでも問題ありませんが、初心者には操作方法がわかりやすいCoincheckがおすすめです。購入手続き自体も早ければ数分で完了します。
STEP2:仮想通貨ウォレット(MetaMaskなど)を作って、イーサリアムを入れる
次は、イーサリアムを自由に出し入れできるお財布を作成していきましょう。
ウォレットの作成は、最もメジャーなMetaMaskがおすすめです。Chromeの拡張機能に追加し、指示のとおり設定するだけで利用可能なので非常に使い勝手がよいのが特徴です。ネット上にも情報がたくさんあるので、疑問点が生じてもすぐに解消できます。
STEP3:NFTマーケットプレイスと仮想通貨ウォレットを連携する
用意しておいたイーサリアムを利用するには、マーケットプレイスと自分のウォレットとの連携が必要です。多くの場合、マーケットプレイス側からウォレットとの接続を設定する流れになるので、そちらから連携作業を進めていきましょう。
たとえば、OpenSeaの場合、アカウント設定画面からMetaMaskを選択し、アドレスなどの情報を入力するだけで連携が完了します。
STEP4:好みのNFTを選んで売買する
ここからは、自分の作品を売ったり、目を引いた商品を購入したりして、小さな額から実践を積むことが大切です。
売買の手続き自体は簡単ですが、手数料や権利問題などについては十分注意しましょう。
9. NFTの販売方法について解説
次は、販売方法の解説です。
なお、口座やウォレットの準備ができていないと販売手続きは行えません。そのため、これから先は、先述のSTEP3まで完了したうえで、読み進めてください。
9.1. NFTアート・作品を用意する
NFTアートはジャンルに縛られません。また、パソコンやスマートフォンがあれば誰でも簡単に制作できます。
たとえば、NFTのイラスト制作でよく使われるのは、Photoshop(フォトショップ)やIllustrator(イラストレーター)などの画像編集ソフトです。無料体験期間があるので、実際に試してから有料版を継続するか判断してください。
10.【仮想通貨】NFT関連銘柄おすすめ3選
NFT市場の拡大に伴って、関連銘柄の数も増えています。しかし、知識がなければ良し悪しを判断ができません。
ここでは、主要なNFT関連銘柄を3つピックアップします。
10.1. イーサリアム(ETH)
NFT関連銘柄として最もメジャーなのは、イーサリアムです。
時価総額は2位で、ビットコインとともに仮想通貨の歴史を築き上げてきました。今もなお開発が進められており、これからの将来性にも十分期待できる通貨です。
シンボル(通貨) |
ETH |
時価総額 |
|
時価総額ランキング |
2位 |
価格 |
¥268,899.60 |
特徴 |
ブロックチェーン上での自動契約機能「スマートコントラクト」を装備 |
※時価総額、時価総額ランキング、価格は2022年5月17日時点
10.2. エンジンコイン(ENJ)
エンジンコインは、エンジンプラットフォームで利用する仮想通貨です。
エンジンプラットフォームでは、約40種類のゲームが公開されており、NFTマーケットプレイスも提供されています。エンジンコインを活用すると、異なるゲーム間のNFTアイテムを売買することなどが可能になります。
シンボル(通貨) |
ENJ |
時価総額 |
¥78,291,259,069 |
時価総額ランキング |
78位 |
価格 |
¥87.36 |
特徴 |
エンジンコインのプラットフォームでNFTが容易に発行可能 |
※時価総額、時価総額ランキング、価格は2022年5月17日時点
10.3. サンド(SAND)
サンドは、NFTゲームThe Sandboxで使用できる通貨です。
プレイヤーはゲーム内で作ったNFTの売買によってサンドを稼ぐことができ、世界中の投資家が投資対象として注目しています。
シンボル(通貨) |
SAND |
時価総額 |
¥206,712,206,867 |
時価総額ランキング |
41位 |
価格 |
¥168.40 |
特徴 |
NFTゲーム「The Sandbox」内で使える仮想通貨 |
※時価総額、時価総額ランキング、価格は2022年5月17日時点
11. NFT関連のよくある質問
NFTの歴史はまだまだ浅いため、本当に信頼してもよいコンテンツなのか、疑心暗鬼になる方も多いでしょう。
ここでは、NFTにまつわるよくある質問をピックアップしましたので、参考にしてください。
Q1. NFTは意味がないと聞きましたが、本当ですか?
革新的な機能を持つNFTですが、なかには「意味がない」という意見もあります。もちろん、考え方次第ですが、NFTは決して無意味なものではありません。
NFTは手に入れることでクリエイターの支援にもつながります。また、将来性のある投資先としても最も注目すべき市場となりつつあります。
Q2. NFTはビジネスとして成立しますか?
NFTは、経済活動全体のデジタル化を促進する力を持っています。今はアナログに頼らざるを得ない領域でも、デジタル対応にシフトすることが見込まれています。
つまり、NFTには人々の日常を大きく変えられるポテンシャルがあります。現に、NFTの市場規模は2年で300億円から2兆円に成長しています。
12. まとめ
本記事では、NFTの基礎知識を網羅的に紹介しました。
NFTはここ数年で注目され始めた仮想通貨の新領域ではありますが、市場規模は急速に拡大しています。そのため、著作権問題をはじめとした法の整備が追いついていないなどのリスクを理解したうえで始めることが重要です。
ただし、裏を返せば、まだまだ成長していく市場であり、多くのビジネスチャンスが眠っています。それだけの将来性がNFTには秘めています。