20年後の日本…人口ピラミッドから考えると
日本を語るうえで欠かせない、団塊の世代とその子どもたちである団塊ジュニア。団塊の世代は戦後の第1次ベビーブームで誕生した世代で、1947〜1949年に生まれた人たちです。彼らが親となり、再びベビーブームが訪れた1971〜1975年に生まれた人たちが、そのジュニアと呼ばれています。
団塊の世代は日本の高度成長を支えてきた人たち、そして団塊ジュニアはいまの日本を支えている人たち。2022年時点、団塊の世代は73〜75歳、団塊ジュニアは47〜51歳になります。
人口分布をみても、その存在感は明らか(図表)。日本の人口ピラミッドは、ピラミッドという言葉からはかけ離れた歪をカタチをしています。日本人のボリュームゾーンは団塊の世代(調査71〜73歳)と、そのジュニア(調査時45〜47歳。図表赤枠)です。
◆団塊ジュニア
45歳:185.2万人
46歳:195.6万人
47歳:199.1万人
48歳:195.4万人
49歳:189.5万人
◆団塊の世代
71歳:205.2万人
72歳:201.4万人
73歳:189.3万人
※年齢と人口は2020年国勢調査時
日本の人口ピラミッド、時系列でみていくと、この2つの高まりが徐々に上へ上へと移動していくように変化していきました。これから20年後を想像してみましょう。さすがに団塊の世代は90代に達しているので、ボリュームはなくなります。しかし、団塊ジュニアの高まりはそのまま上へと移動します。20年後、日本の人口のボリュームは70代前後となり、人口ピラミッドは、何とも不安定なカタチになってしまうわけです。
人口はその国の経済を支えるもの。すべてを人口だけで語ることはできませんが、世界で経済成長が著しい国では、人口は増加傾向にあり、人口ピラミッドはキレイな山型をしています。
20年後、日本の人口ピラミッドはいまにも倒れそうなカタチ……すなわち、日本経済を倒壊寸前の可能性が高い、というわけです。