FXで最も重要な経済指標といわれる、雇用統計について解説した記事です。雇用統計のどこに注目すればいいのか、どういった時に大きく動くのかを、わかりやすく解説しています。雇用統計を狙ってトレードしたい人は、ぜひ最後までご覧ください。
雇用統計とは?FXへの影響と見方、稼ぐために必要な3つのポイント

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「雇用統計の見方を知りたい」

「どんな項目に注目すればいい?」

「雇用統計を狙えば簡単に稼げる?」

 

数ある経済指標の中でも、最重要の1つといわれるのが雇用統計です。

 

大きな値動きにつながりやすく、取引に活用したいと考えている人も多いのではないでしょうか?

 

雇用統計を狙って取引するのは、FX初心者にはリスクが大きくなりやすいです。

というのも、注目すべき項目や取引するポイントを知らないと稼ぐのは難しく、むしろ大損する恐れもあるからです。

 

そこで今回は、FX初心者でも取引に活用できるように、雇用統計についてわかりやすく解説します。

 

この記事を読めば、雇用統計がどういう経済指標なのか、どう読み解けばいいのかがわかるようになります。

 

この記事でわかること
・雇用統計の基本
・雇用統計を読み解く3つのポイント
・雇用統計で狙って稼げるか?
・雇用統計を狙って取引するときの3箇条

 

目次
2022年3月の雇用統計結果
雇用統計とは?
  ・非農業部門雇用者数
  ・失業率
  ・平均時給
ADP雇用統計も注目度が高い
雇用統計を読み解く3つのポイント
  ・景気が良ければドル高になる
  ・予想通りの結果だとあまり相場は動かない
  ・予想とのズレが大きいと相場が大きく動く
雇用統計の発表は毎月第一金曜日
雇用統計を狙って稼げる?
雇用統計を狙って取引するときの3箇条
  ・FX会社の予想数値や為替ニュースを確認する
  ・エコノミストやアナリストの予想を聞く
  ・レバレッジが10倍以下になるようポジションを持つ
雇用統計を専門家から学ぼう!
  ・松井証券
  ・外為どっとコム
雇用提携時のトレードに適したFX会社3選
まとめ 初心者は慣れてから雇用統計を狙おう

2022年3月の雇用統計結果

雇用統計の非農業部門雇用者数推移
非農業部門雇用者数
前回:67.8万人 予想:49万人 結果:43.1万人

 

  1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
22年 46.7 67.8 43.1                  
21年 4.9 37.9 91.6 26.6 55.9 85 94.3 23.5 19.4 53.1 21 19.9
20年 22.5 27.3 -70.1 -2050 250.9 480 176.3 137.1 66.1 63.8 24.5 -14

 

 

雇用統計の失業率推移
失業率
前回:3.8% 予想:3.7% 結果:3.6%

 

  1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
22年 4 3.8 3.6                  
21年 6.3 6.2 6 6.1 5.8 5.9 5.4 5.2 4.8 4.6 4.2 3.9
20年 3.6 3.5 4.4 14.7 13.3 11.1 10.2 8.4 7.9 6.9 6.7 6.7

 

次回の発表予定は2022年5月6日21:30~です。

雇用統計とは?

雇用統計の基本

 

雇用統計は、米国の雇用情勢に関するデータを集めた経済指標です。

 

数ある指標の中でも、米国の金融・経済政策に与える影響が最も大きく、世界中から注目されています。

 

米雇用統計
発表時期 ・毎月:第1金曜日
・夏時間:日本時間 21:30
・冬時間:日本時間 22:30
・ニューヨーク時間 8:30
発表項目 「非農業部門雇用者数」「失業率」「週労働時間」「平均時給」
「建設業就業者数」「製造業就業者数」「小売業就業者数」「金融機関就業者数」
など計10数項目
発表機関 労働省労働統計局(U.S. Bureau of Labor Statistics)
調査対象と調査期間 対象:全米の約16万の企業や政府機関のおよそ40万件のサンプル
期間:毎月12日を含む1週間

 

10数項目の中で、注目度が高いのは『非農業部門雇用者数』『失業率』『平均時給』の3つです。

 

 

あわせて読みたい:【経済指標とは】FXで重要な理由と見方、注目すべき指標トップ10

 

非農業部門雇用者数

非農業部門雇用者数は、農業部門を除く産業分野で雇用されている人数と、その増減をまとめたものです。

 

雇用者数が増加すると賃金や個人消費が拡大するので、景気との連動性が高い指標として重要視されています。

 

雇用情勢を知るうえで、特に製造業の雇用者数が注目されます。

 

失業率

失業率は、米国内の失業者数を労働人口(失業者+就業者)で割って算出し、増減とともに公表されます。

 

失業率が上がれば個人消費は減少し、下がれば個人消費は増加するといった、景気の動向を判断できます。

 

失業率の変化次第では、マーケットが大きく動くため、とても重要な指標です。

 

平均時給

平均時給は、農業部門を除いた主要産業の1時間当たりの平均賃金をまとめた指標です。

 

人件費の増減を把握することで、景気の判断に役立ちます。

 

平均時給が伸びると、個人消費の拡大につながるため、景気の状態を知るうえで重要な指標といえます。

ADP雇用統計も注目度が高い

ADP雇用統計の推移
  1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
22年 -30.1 47.5 45.5                  
21年 17.4 11.7 51.7 74.2 97.8 69.2 33 37.4 56.8 57.1 53.4 80.7
20年 29.1 18.3 -2.7 -2023.6 -276 236.9 16.7 42.8 74.9 36.5 30.7 -12.3

 

ADP雇用統計とは、米国の大手給与計算代行サービス会社であるADP(オートマティック・データ・プロセッシング)が公表する指標です。

 

非農業部門雇用者数の予測をするために開発された統計であり、米雇用統計が発表される2営業日前に発表されます。

 

そのため、米雇用統計の予測ができる指標として注目しているトレーダーも多いです。

 

ただし、ADP雇用統計と米雇用統計の結果が常に同じになるとは限らないため、過信しないよう注意が必要です。

雇用統計を読み解く3つのポイント

雇用統計の見方

 

雇用統計を読み解くポイントは、次の3つです。

 

・景気が良ければドル高になる
・予想通りの結果だとあまり相場は動かない
・予想とのズレが大きいと相場が大きく動く

 

ポイントを抑えて、雇用統計をトレードにうまく活用しましょう。

 

景気が良ければドル高になる

米国の雇用統計の発表は、相場に大きな影響を与えます。

 

一般的には、次のような動きが起きやすいといえます。

 

  • 雇用統計の結果が良い ⇒ 景気が良くなり、ドルが買われやすい
  • 雇用統計の結果が悪い ⇒ 景気が悪くなり、ドルが売られやすい

 

必ずしも上記のように動くとは限りませんが、大きな傾向は抑えておきましょう。

 

予想通りの結果だとあまり相場は動かない

発表された雇用統計の結果が事前の予想通りだと、相場はあまり動きません。

 

というのも、マーケットは予想値を織り込みながら動いているからです。

 

雇用統計では発表前に予想値が発表されており、チャートはすでに織り込んだ動きを見せています。

 

そのため予想していた数値通りだと、レートに大きな動きはほとんど見られません。

 

雇用統計では、事前の予想値を把握しておくのが大切だ。

 

予想とのズレが大きいと相場が大きく動く

雇用統計の結果が事前の予想値とズレがあるほど、相場の動きは大きくなります。

 

なぜなら、予想とのズレの部分をマーケットが織り込んでいないからです。

 

例えば2021年5月7日の雇用統計では、期待に反してショッキングな結果となり、大きな値動きが起きました。

 

雇用統計時のドル/円チャート

 

このように予想とのズレがあるほど、大きな値動きにつながるわ。

そのため予想値は、FX会社のサイトで必ずチェックしておいてね。

雇用統計の発表は毎月第一金曜日

雇用統計は、基本的には毎月第1金曜日に発表されます。

 

発表される時間は、時期によって以下のように異なるので注意してください。

 

・夏時間:日本時間 21:30
・冬時間:日本時間 22:30

 

雇用統計発表の時間帯は、値動きが大きくなる傾向にあります。

 

そのためトレードをする前に、指標のスケジュールを把握しておきましょう。

雇用統計を狙って稼げる?

雇用統計を狙った取引はリスクが高い

 

雇用統計を狙って稼ぐのは、初心者にはおすすめしません。

 

なぜなら、初心者はファンダメンタルズ分析に不慣れだからです。

 

もし予想が外れたときに損切りができなければ、大きな損失を抱えてしまいます。

 

また雇用統計の発表時は、値動きが荒くなりがちで、取引のタイミングが難しくなります。

 

チャンスではあるものの、リスクも大きくなるからむやみにエントリーするのはNG。

雇用統計を狙って取引するのは、値動きに慣れてからにしよう。

雇用統計を狙って取引するときの3箇条

雇用統計を狙った取引をする際のポイント

 

雇用統計を狙って取引するにあたり、抑えるべきポイントを知っておくのは大切です。

 

・FX会社の予想数値や為替ニュースを確認する
・エコノミストやアナリストの予想を聞く
・レバレッジが10倍以下になるようポジションを持つ

 

値動きに慣れてから「雇用統計を狙って取引してみたい」という人は、これらを意識してのぞみましょう。

 

FX会社の予想数値や為替ニュースを確認する

雇用統計で取引するときは、事前にFX会社の予想数値や為替ニュースを確認しておきましょう。

 

先ほど解説したとおり、雇用統計では予想とのズレがあるほど、相場が大きく動きます。

 

「どれくらいの数値が予想されているのか」「市場はどのような期待をしているのか」を前もってチェックしておくと、結果との乖離(かいり)がわかります。

 

入念な情報収集を行い、取引にのぞんでください。

 

エコノミストやアナリストの予想を聞く

エコノミストやアナリストの予想を聞いておくのも、取引する際の大切なポイント。

 

というのもFX初心者では経験や知識が少なく、予測や判断を誤ってしまうからです。

 

専門家の予想は、FX会社のサイトやSNSで数多く配信されています。

 

自分の判断だけではなく、専門家の意見にもしっかり耳を傾けるようにしましょう。

 

ただし情報の発信元には気をつけよう。

信頼性が高いFX会社や証券会社のサイトを参考にすると良いぞ。

 

レバレッジが10倍以下になるようポジションを持つ

ポジションをもつときは、レバレッジを10倍以下に抑えましょう。

 

雇用統計では、自分の予想とは反対方向に動くのも珍しくありません。

 

仮にレバレッジ10倍以上でポジションをもった場合、ロスカットにあう危険が高まります。

 

レバレッジをかけなくても、雇用統計では大きな値動きを期待できます。

 

ですからリスクを取りすぎないように、余裕を持ったレバレッジで取引するのが大切です。

雇用統計を専門家から学ぼう!

FX会社の公式サイトやYouTubeチャンネルで、雇用統計について解説している動画・セミナーがあります。

 

専門家による解説で、初心者にもわかりやすい内容となっているので、参考にしてみてくださいね。

 

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まとめ 初心者は慣れてから雇用統計を狙おう

この記事では、経済指標の中でも特に重要な雇用統計について解説しましたが、いかがでしたか?

 

雇用統計の注目すべき項目や、取引に活用するためのポイントがわかったかと思います。

 

では最後に今回のおさらいです。

 

・雇用統計は米国の雇用情勢に関するデータを集めた経済指標
・雇用統計で注目度が高いのは、『非農業部門雇用者数』『失業率』『平均時給』
・雇用統計を読み解く際は、予測値との比較がポイント
・初心者はムリに雇用統計でトレードする必要はない
・雇用統計で取引する場合は、事前に情報を仕入れ余裕をもって運用するのが大切

 

雇用統計は大きな値動きになるケースも多く、短時間で利益を出すのも可能です。

 

一方、FX初心者には予測や取引のタイミングが難しいのも事実です。慣れないうちは、ムリせずに見送ることをオススメします。

 

雇用統計の発表のタイミングでなくても十分に利益を出せるので、落ち着いて取引にのぞみましょう。

 

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

 

 

参考元