かわいい我が子のために……そう考えると、教育費はどんどん膨れ上がってしまうもの。なかには家計のキャパシティを超えてしまうケースも珍しくありません。「教育費破綻」についてみていきましょう。
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子どもの教育費…都道府県別にみていくと

人生の三大出費とは。

 

まずは誰もが思い浮かべるマイホーム。多くが数十年のローンを抱えて四苦八苦、というのはよく聞くところ。

 

そして保険。いつの間にか入っていた……というケースも多く、計算してみたら、トータルで数千万円、ということも珍しくありません。無駄だからといって解約した途端、事故にでもあったら……そう考えると、やめるにやめられない、という人も多いでしょう。

 

最後のひとつが子どもの教育。かわいい我が子のためならと、複数の習いごとに通わせ、私立学校を目指して……と、かける費用が青天井、という家庭も珍しくないでしょう。

 

この教育費は、なかなかの曲者です。なぜなら、いくらかければいいという正解がまったくないからです。お金をかければかけるほど良い大学に入れる、というものであればいいのに、そうでもないらしい、ということだけは明らか。だからこそ、「まわりの人がどれほど子どもの教育にお金をかけているのか」気になるのかもしれません。

 

総務省『家計調査家計収支編』(2021年)によると、勤労世帯における月間教育費は1万9,197円。可処分所得が49万2,681円で、所得の4%を子どもの教育にお金をかけている計算です。もちろんこの数値、子どもがいない家庭なども含めた平均値であることは留意する必要があります。

 

また都道府県別にみていくと、教育費総額のトップは「神奈川県」で3万3,246円。「東京都」「兵庫県」「京都府」「福岡県」と続きます。一方で最も少ないのは「青森県」で8,769円。続くのが「長崎県」「秋田県」「佐賀県」「沖縄県」。1位「神奈川県」と47位「青森県」には、4倍近くの差が生じます。

 

また習い事費用(=補習教育費)にも注目をしてみましょう。トップは「東京都」で8626円。「神奈川県」「徳島県」「奈良県」「兵庫県」と続きます。一方、最も少ないのが「長崎県」で938円。「岩手県」「佐賀県」「北海道」「青森県」と続きます。