今年の最高当せん金は1等前後賞合わせて3億円と、注目の集まるバレンタインジャンボは、毎年2月頃発売されます。本記事では、ニッセイ基礎研究所の篠原拓也氏がバレンタインジャンボの狙い方を解説します。※本記事は、ニッセイ基礎研究所の宝くじのポートフォリオに関するレポートを転載したものです。
バレンタインジャンボ どう狙うか?-一攫千金か、それとも1万円以上の当せん金か (写真はイメージです/PIXTA)

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バレンタインジャンボ、購入するならどう狙う?

新型コロナは、オミクロン型変異ウイルスのまん延により、世界的に感染拡大が進んでいる。日本でも、1月に、一日の新規感染者数が過去最多となる日が続き、34の都道府県にまん延防止等重点措置が発令された。感染拡大のピークアウトが、なかなか見通せない状況となっている。

 

そうしたなかで、宝くじへの注目度が上がっている。特に、年に5回行われるジャンボ宝くじは、1等の当せん金が大きく、しかも全国どこの売り場でも簡単に購入できるため、人気が高い。

 

今月は、バレンタインジャンボ宝くじが発売される。最高当せん金は1等前後賞合わせて3億円と高額だ。ただし、細かい点で、昨年から変更された部分もある。その変更点をみながら、今回はどう狙ったらよいか、考えてみよう。

バレンタインジャンボは、1万円以上の当せん本数が2割以上増加

バレンタインジャンボ宝くじには、年末ジャンボ宝くじと同様「ジャンボ」と「ジャンボミニ」の2つがある。「1等前後賞合わせて3億円」のうたい文句で販売されるのは、バレンタインジャンボだ。バレンタインジャンボミニの当せん金の最高額は、1等前後賞合わせて3000万円となっている。

 

それでは、バレンタインジャンボは昨年から何が変更となったか。主な変更点は、つぎの5つだ。

 

■バレンタインジャンボの主な変更点

(1)3等100万円の当せん本数が、1ユニット(1000万枚)あたり50本から60本に増加

(2)4等5万円の当せん本数が、1ユニットあたり3000本から1000本に減少

(3)5等1万円の当せん本数が、1ユニットあたり3万本から4万本に増加

(4)これらの結果、1ユニットあたりの当せん本数は113万3155本から114万1165本に増加

(5)1枚300円に対する当せん金の平均受取額は、143.99円から144.99円に1円増額

 

つまり、(1)で3等100万円の当せん本数を10本増やすとともに、(2)と(3)で当せん金5万円の4等の当せん本数2000本を、当せん金1万円の5等の当せん本数1万本に組み替えたわけだ。

 

このうち、もっとも注目すべきは、(3)の5等1万円の当せん本数が増加する点だ。これにより、1万円以上の当せん金が当たるくじの本数は、1ユニット(1000万枚)あたり、昨年の3万3155本から今年は4万1165本へと2割以上増加する。

 

1枚300円のくじを買って1万円以上の当せん金が当たれば嬉しいはずだ。この嬉しさを多くの人に味わってもらえるように、5等の当せん本数が増やされたものとみられる。

1万円以上の当せん確率は、年末ジャンボよりも高い

じつは、バレンタインジャンボは昨年の年末ジャンボに比べて、1万円以上の当せんが出やすくなっている。昨年の年末ジャンボでは、1万円以上の当せんが出る確率は0.31123%とされていた。これが、今回のバレンタインジャンボでは0.41165%にまで高められている。

 

これは、平均的にいうと、くじを243枚買えば、1万円以上の当せんが1本出る確率だ。ただし、243本買うには、7万2900円が必要なため、1万円が1本当たるだけでは持ち出しになってしまう。この点には、注意が必要だ。