企業の価値や規模を示す「株式時価総額」。30年間の推移をみていくと、バブル期よりも増加していることがわかりました。しかし、世界と比較してみると……。日本の現状をみていきましょう。
世界の株式時価総額ランキング…日本は世界3位も「没落」は止まらず (※写真はイメージです/PIXTA)

株式時価総額「日本は世界3位」だが…

株式時価総額を世界と比べてみましょう。世界銀行の資料によると、トップは「アメリカ」。実に世界の株式時価総額の40%強を占めます。2位は「中国」で、世界の株式時価総額の10%強。そして3位に「日本」がランクインします。

 

【世界の「株式時価総額」】

1位「米国」40,719,661

2位「中国」12,214,466

3位「日本」6,718,220

4位「香港」6,130,420

5位「カナダ」2,641,455

6位「インド」2,595,466

7位「サウジアラビア」2,429,102

8位「フランス」2,365,950

9位「ドイツ」2,284,109

10位「韓国」2,176,190

 

出所:世界銀行(2020年)

※単位は百万米ドル

 

1991年の世界の株式時価総額をみていくと、トップは現在と変わらず「アメリカ」で世界シェアは27%ほど。第2位は「日本」。世界シェアは25%で、両国で世界の株式時価総額の半分強を占めています。それだけ日本企業の存在感が強かったということです。世界シェアはこの30年で1/4ほどに減少しています。

 

直近の世界の株式時価総額ランキングをみてみると、トップ30にはGAFAMなど、アメリカ企業が20社。中国企業が3社、スイス企業が2社、ほかオランダ、サウジアラビア、台湾、韓国の企業が1社、ランクイン。日本企業は見当たりません。100位まで広げていくと、アメリカ企業は63社、中国企業が10社、フランス企業が4社。日本はトヨタ自動車、ソニー、キーエンスの3社がランクインしています。

 

バブル期を鮮明に覚えている世代からすると、やはり日本の現状に寂しさを覚えるかもしれません。とはいえ、日本はトータルで世界3位。まだまだ、大きなポテンシャルを秘めているともいえるでしょう。