知名度抜群の国内ビール大手4社。これらの企業に勤務する人は、どれほどの給与をもらっているのでしょうか? 有価証券報告書などから探っていきます。
「大手ビール4社」の平均年収…「ビール会社は高給」噂の真相に迫る (※写真はイメージです/PIXTA)

国内「ビール大手4社」の平均年収は?

実は「ビール会社は高給」というのが定説として知られていますが、実際はどうなのでしょうか。

 

ビール会社は業種としては製造業、さらに飲料・たばこ・飼料製造業に分類されますが、厚生労働省『令和2年賃金構造基本統計調査』によると、平均年収*は472万2,300円(男女計、学歴計)。さらに従業員1,000人以上に限ると、平均年収は610万6,000円(男女計、学歴計)。大卒に限ると、708万7,000円となります。

 

*「きまって支給する現金給与額」と「年間賞与、その他特別給与額」から推計

 

さらに有価証券報告書で大手4社の平均年収をみていきましょう。報告会社によるものなので、4社すべて持ち株会社での比較となります。

 

まず売上を比較してみると、2020年~2021年のトップは「サントリーホールディングス」で9,870億円。「キリンホールディングス」9,562億円、「アサヒグループホールディング」7,324億円、「サッポロホールディングス」2,854億円と続きます。

 

続いて、平均年収。トップは「アサヒグループホールディングス」で平均年収1,325万1,563円。続く「サントリーホールディングス」も1,000万円の大台を突破しています。

 

■キリンホールディングス株式会社

873万8,858円

従業員:1,117人、平均年齢:42.56歳、平均勤続年数:15.0年

※連結会社の従業員:3,1151人(国内ビール・スピリッツ4,376人、国内飲料3,629人、オセアニア綜合飲料5,534人、医療5,426人、他)

 

■アサヒグループホールディングス株式会社

1,325万1,563円

従業員数:313人 平均年齢:46.2歳 平均勤続年数:17.0年

※連結会社の従業員:2万9,850人(酒類5,754人、飲料3,655人、食品1,353人、他)

 

■サントリーホールディングス株式会社

1,185万7,477円

従業員数:462人、平均年齢:44.5歳、平均勤続年数:18.9年

※連結会社の従業員:40,044人(飲料・食品24,102人、酒類8,197人、他)

 

■サッポロホールディングス株式会社

811万3,000円

従業員数:151人、平均年齢:46.7歳、平均勤続年数:21.9年

※連結会社の従業員:7,592人(酒類4,004人、食品飲料3,322人、不動産103人 他)

 

今回、有価証券報告書からビール大手4社のの給与事情を見てきました。持ち株会社の給与なので、“ビール会社”としての実態とは相違があると考えられますが、日本を代表する企業だけあって、納得の給与額といえそうです。