会社員の平均給与…2年連続の減少を記録
国税庁が毎年12月31日時点の民間事業の給与の実態を明らかにする『民間給与実態統計調査』。先日、令和2年度の調査結果が発表されました。それによると、1年を通じて勤務した給与所得者は5,245万人で、前年から0.2%、人数にして119万人減少しました。男女別に見ると、男性は3,077万人で1.5%の増加だったのに対し、女性は2,168万人で2.5%の減少となりました(関連記事:『【2021年】イラスト・図表で見る「会社員の給与事情」)。
また正規*1は3,483万人で前年比0.1%の減少。こちらも男性は2,344万人で1.3%の増加だったのに対し、女性は1,138万人で2.9%の減少となりました。また非正規*2は1,203万人で前年から1.0%の減少。こちらも男性372万人で0.4%の増加に対し、女性831万人で1.6%の減少となりました。
*1:役員、青色事業専従者及び非正規を除く給与所得者
*2:パートタイマー、アルバイト、派遣社員、契約社員、嘱託等
男性は正規も非正規も増加したのに対し、女性は正規も非正規も減少。男女格差是正が叫ばれて久しいですが、コロナ禍においては、むしろ差は拡大したと推測されます。
平均給与を見ていくと、1年を通じて勤務した給与所得者の平均は433万円と、前年から0.8%の減少となりました。平均給与の前年割れは2年連続。ただ昨年は前年から1.0%の減少だったので、若干ではありますが、減少幅は小さくなりました。
男女別に見ていくと、男性平均は532万円で前年から1.4パーセントの減少、女性は293万円で1.0%の減少となっています。
正規、非正規で比べてみると、正規は496万円で前年から1.5%の減少(男性550万円、前年から2.0%の減少、女性384万円、前年から1.3%の減少)、非正規は176万円で0.9%の減少(男性228万円、前年から0.9%の減少、女性153万円、前年から0.7%の減少)。
会社員の平均給与433万円、その内訳を見ていきましょう。
給料と手当は369万円で、平均賞与は65万円。単純計算、月収は30万7500円で、手取りは23万~24万円。これが平均的な会社員の姿です。