年収1000万円。会社員であれば、1ワンランク上のステージと、憧れをもって語られることも多いですが、現実は厳しいものがあります。高給取りの実際を見ていきましょう。
年収1,000万円以上稼いでも生活苦…日本の会社員、厳し過ぎる現実 ※画像はイメージです/PIXTA

年収1000万円を超える会社員は、10人に1人

社会人になって、初めて手にした給与がいくらだったか覚えていますか? 厚生労働省『賃金構造基本統計調査』によると、2019年大卒会社員の初任給の平均額は、男性が21万2800円、女性が20万6900円、手取りにすると、15万~16万円程度です。

 

2000年初頭、大卒会社員の平均初任給は男性19万8300円、女性18万8600円だったので、この20年弱で男性は1万5000円弱、女性は1万8000円強、増えたことになります。

 

【大卒会社員の初任給の推移】

2001年 198300円/188600円

2002年 198500円/188800円

2003年 201300円/192500円

2004年 198300円/189500円

2005年 196700円/189300円

2006年 199800円/190800円

2007年 198800円/191400円

2008年 201300円/194600円

2009年 201400円/194900円

2010年 200300円/193500円

2011年 205000円/197900円

2012年 201800円/196500円

2013年 200200円/195100円

2014年 202900円/197200円

2015年 204500円/198800円

2016年 205900円/200000円

2017年 207800円/204100円

2018年 210100円/202600円

2019年 212800円/206900円

 

出所:厚生労働省『賃金構造基本統計調査』より

※数値左男性、右女性

※初任給は、当該年次における確定した額であり、所定内給与額から通勤手当を除いたもの

 

このような時代を経て、多くの人が年を重ねるごとに昇給を果たしたことでしょう。国税庁『令和元年度版統計年報』から、給与所得者のうち、1000万円以上を手にしている会社員は9.3%。10人に1人に満たない少数派です。

 

*給与所得1000万円と申告した人の合計から算出

 

都道府県別に見ていくと、年収1000万円以上の会社員が多いのは「東京都」。日本の1000万円プレイヤーの4人に1人が集中している計算です。「神奈川県」「大阪府」「愛知県」「千葉県」と続きます。

 

また地域内の給与所得者のうち1000万円以上を手にする会社員の割合が高いのも「東京都」で、16.9%。6人に1人は1000万円プレイヤーです。「神奈川県」「愛知県」「兵庫県」「大阪府」と続きます。