FXを始めようと勉強を始めても頓挫してしまう人も珍しくありません。その理由で多いのが「専門用語が多すぎて、書いていること、言っていることが分からない」というもの。FXは勉強をした分だけ稼ぎやすくなる投資なのにも関わらず、勉強の意欲を失くしてしまうことはもったいないこと。そこで知っておくべきFX用語を厳選してみていきます。
【プロが厳選】FXを始めるなら知っておくべき「頻出ワード」 ※画像はイメージです/PIXTA

デイトレードでは欠かせないスプレッド

FXのデイトレードやスキャルピングのように1日の取引回数が数十回~数百回となるような取引を主にしている人にとってスプレッドは利益と損失を分けるポイントとなります。

 

スプレッドというのは「買値と売値の差」を表しています。たとえば、米ドル/円の取引の場合、「買値が110.50」で「売値が110.30」だとスプレッドは20銭となります。

 

「銭」というのは、円の1つ下の単位となっていて、「100銭=1円」です。つまり上記の例で表すなら、同じ相場のときに取引をすると1通貨単位あたり0.2円の損失が発生するということです。1通貨あたり0.2円ならそれほど気にする必要が無いのではと思うかもしれませんが、FXでは1万通貨単位または10万通貨単位で取引が行われます。1通貨あたり0.2円を1万通貨あたりに直すと「2,000円の差が生まれる」ということになります。

 

これはあくまでも「1回の取引で1万通貨での場合」となっているので、1日に100回のトレードをして、平均3万通貨だとすると、「3万通貨×0.2円×100回=60万円分」となり、60万円分の損失が発生していることになります。

 

もちろん、3万通貨を100回取引しているので300万通貨の取引となり、1通貨が100円と計算しても3億円分の取引をしているということになるのですが、スプレッドが狭ければその分だけ利益も高くなることを忘れないでください。

 

長期トレードでは必須なスワップポイント

スワップポイントはスワップ金利とも呼ばれますが、FXで取引をする際に金利の高い通貨と低い通貨の差によって生じる損益のことを指します。

 

たとえば、金利が8%の通貨と1%の通貨があったとします。この際に1%の通貨を売って8%の通貨を買えば、差分の7%が利益となり、その金利のことをスワップ金利と呼び、得られる金額のことをスワップポイントと呼びます。

 

今回のケースだと、1%の通貨を売って8%の通貨を買ったという話なので差分の7%を利益として受け取ることになりますが、逆に8%の通貨を売って1%の通貨を買った場合はスワップポイントがマイナスとなるので、その分が毎日損失として計上されます。

 

スワップポイントは毎日受け取ることができるので、長期的にポジションを保有する人にとっては欠かすことのできない要素です。デイトレードやスキャルピングのように数分~数時間ほどで取引を完了する場合は気にしなくても良いかもしれませんが、ポジションを長期保有する場合は忘れないようにしてください。

 

その他のFXで使われやすい用語

その他にFX取引で使われやすい用語としては「Pips(ピップス、ピプス)」が挙げられます。

 

Pipsとは何なのかというと、簡単に言えば「相場の最小単位」を指しています。たとえば、米ドル/日本円の場合は、日本円の最小単位は0.01円(1銭)なので「1Pips=0.01円」となります。ユーロ/米ドルのように米ドルで取引をする場合は、「1Pips=0.0001ドル」となることが挙げられます。簡単にイメージするのなら、「その通貨の最小単位の100分の1を1Pipsとする」というように覚えておくと良いでしょう。

 

日本円の場合は最小単位が1円なので、0.01円が1Pipsとなり、米ドルの場合は1ドルではなく1セントが最小単位なので「0.0001ドル=0.01セント=1Pips」となります。FXの利益や損失を金額や割合で見るのではなくPipsで測る理由としては、「投資効率が分かりやすくなる」のが大きなメリットです。FXは基本的に「Pipsを稼ぐ投資」となっているので、Pipsでの考え方を身につけるようにしたほうが良いでしょう。

用語を知ることで、FXの勉強の理解度が深まる

FXは勉強をした分だけ勝てるようになる投資なので、プロトレーダーでも毎日の勉強を欠かすことはできません。プロでも勉強が欠かせないのであれば、初心者はさらに勉強しなければならないのはあたり前のことなので、勝ちたければ勉強をしてください。

 

勉強をする上で厄介なのが「分からない用語がある」ということです。新たに調べたことならば知らない用語があっても問題ないかもしれませんが、調べたいことの中に知らない用語がいくつもあるとやる気が削がれてしまいます。用語を知ることで勉強の効率が格段にアップするので、基礎的な用語に関しては習得するようにしたほうが良いでしょう。

 

■まとめ

今回はFXで使用される基礎的な用語について紹介しました。用語を知っているだけで新しいことを学習しようとしたときに頭に入ってくる内容が鮮明になりますので、勉強の効率も高くなります。

 

FX取引で使われる用語というのは似たような単語が非常に多いので、その辺りをキチンと分けて考えられるようにしたほうが良いでしょう。

初心者の方は基礎的な部分から学習していくのがオススメです。

 

株式会社ソーシャルインベストメント 執行役員
清水 一喜