日本で最も人口が多い「団塊ジュニア」
総務省『人口推計』(2021年8月)によると、日本の総人口は1億2530万人。5歳ごとに人口をみたとき、最も多いのが『45~49歳』で970万人。日本人の7.7%にあたります。
この40代後半は、いわゆる「団塊ジュニア」を含む世代。1971年(昭和46年)から1974年(昭和49年)生まれで、今年、47~50歳になる人たちです。
そもそも団塊ジュニアとは、第1次ベビーブームの1947年~1949年(~1951年まで含むという考え方もあり)生まれの、いわゆる「団塊の世代」の子どもたち。彼らが小学生にあたる1980年代は「受験戦争」が熾烈を極めていたころです。
そして高校生から大学生のときにかけて、日本はちょうどバブル景気の絶頂期を迎えます。「社会人になったら自分たちもこんな風に……」と夢見ていたに違いありません。
しかし現実はそう上手くはいきませんでした。彼らが大卒の新入社員となった1994年から1997年はバブル崩壊後。そもそもバブル崩壊のあおりを受け、就職活動は厳しいものとなっていました。高学歴でも就職に苦しんだり、就職できずにフリーターの道を選んだりした人も珍しくありませんでした。
厚生労働省『賃金構造基本統計調査』によると、当時の大卒初任給は、1994年で男性19万3700円、女性で18万5000円。現在よりも2万円ほど少ないものでした。また会社員の平均月収(所定内給与)は、28万8400円(男性32万7400円、女性20万3000円)。こちらも現在よりも2万円ほど少ない金額です。
【団塊ジュニアの世代「大卒時平均初任給」と「会社員平均月収」】
1994年(平成6年)19万3700円/28万8400円
1995年(平成7年)19万6000円/29万1300円
1996年(平成8年)19万4600円/29万5600円
1997年(平成9年)19万5100円/29万8900円
出所:厚生労働省『賃金構造基本統計調査』より推計