「英文を書くのに時間がかかりすぎる」「要旨がぼやけてしまう」…そんな悩みを解消する、英語を使ったEメール作成の基本について解説します。 ※本記事は、ビジネス英語研修会社Q-Leap代表取締役社長・浅場眞紀子氏の著書『英文Eメールハンドブック』(アルク)より一部を抜粋、再編集したものです。
ビジネス英語メールのコツ、「1文はできるだけ短く」であるワケ (※写真はイメージです/PIXTA)

英文ライティングの本質を「Eメール作成のルーティン」で捉える

皆さんは「さて、これからメールを書こう」というその時にまず何から始めますか? いきなり何の準備もせずにHelloなどとキーボードを打ち始めていませんか?

 

「書き手が最終成果物のあるべき姿を明確にイメージできていればいるほど、そのライティングが成功する確率は高い。(“The more clearly the writer perceives the shape, the better are the chances of success.”)」と言ったのは The Elements of Styleという、英語圏のライターであれば知らない人はいない本の著者、W.ストランク、Jr. とE.B. ホワイトです。

 

英文メールで大事なことは伝えたい内容を相手に正確に、簡潔に届けることです。そのためには準備は必須となります。5分でも良いのです。メールを書く前に静かに座って、効果的に伝えるための戦略を練るルーティンを入れるようにしましょう。

 

効果的なEメールを書くためのプロセスとして、私は次のルーティンを上から順番に実行することをお勧めします。

 

【メール作成のルーティン】

◆一番伝えたい内容を決める(日本語でも英語でもOK)

◆「トピックセンテンス」を作る

◆件名を作る

◆トピックセンテンスを基に、必要な情報(場所、時間、価格、条件、理由など)を加える

◆必要があれば丁寧さなどを加える

 

小説であれ、エッセイやEメールであれ、書く前にはまず「考える」ことが大事です。Eメールの場合なら、考えるべきことは「そのEメールを出すことで自分が得たい結果は何か?」、つまりメールの目的です。一般的には次のようなものが考えられます。

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●情報を伝えたい

●感謝を伝えたい

●情報を得たい(+返信が欲しい)

●依頼したい(+アクションが欲しい)

●断りたい(+返信が欲しい)

●交渉したい(+返信が欲しい)

 

もし得たい結果が得られなかったり、目的が果たせなかったりした場合、あなたが送ったメールはあまり効果的なものではなかった可能性があります。メールの目的とそれを実現するための効果的な伝え方を意識して書くことは、あらゆる英語レベルの書き手にとって常に必要です。