集団行動がとれない、人見知りをする、ひとりでいたがるなど、親にとって心配な行動をとる子どもに対する接し方について、社会福祉法人彩大地の恵みのなーさりぃ理事長の大塚恵美子氏の著書『子どもたちの未来を切り拓く子育て』より、一部を抜粋・編集して、紹介します。
ドアを開けてくれる、気のきく子…親切心に秘められたメッセージ (写真はイメージです/PIXTA)

ひとりでいたがる子の場合…子どもがひとりの時間を確保する

年齢が高くなると、だんだんひとりになって気持ちをリセットしたいタイミングも増えてきます。リセットするための方法はさまざまですが、たとえば「ん〜!」と思いきり声を出して発散したりする場合は、やはりみんなの前ではなく、ひとりのスペースを確保してからのほうがいいでしょう。

 

いつでもほかの子どもたちみんなと一緒に過ごせばいいというものではありません。リセットしたいとき、何か考え事をしたいとき、集中したいときには、自分の世界に入りたくなるもの。ここは大人も子どもも同じです。

 

そういうときには、プライベートなスペースを確保してあげられる声かけが必要です。具体的には、「〇美ちゃん、いまはひとりになりたいんだって」とまわりの人に声をかけます。

 

遊んでほしいお友だちの誘いを断りたいとき、本人はまだ「イヤ」「ダメ」としか言えなくて、ことばが足りないことも…。そんなときには「そういうときもあるよね〜」ということばで、表現を手助けしてあげてください。

 

年齢が大きい子はもちろん、1歳の子でも、たとえばウンチをするときに机の下にもぐったりします。どの年齢であっても、人の目が届かないところにいたいときはあるものなのです。

 

ただ、見えないといっても、人目が気にならない「死角」と目の行き届かない「死角」は別物です。ここは気をつけていきたいところですね。

 

大人も、気分転換できる場があると、仕事に集中することができるので、とてもおすすめです。子どもの自主性を尊重する廊下や本棚などに、自分だけのお気に入りのスペースを持っている子もいます。

 

ひとりになりたいとき、好きな本をゆっくり読めるようなお気に入りの場所を持つというのは、大人でも子どもでも大切なこと。子どもたちがひとりになりたいときのための環境も整えてあげたいものですね。

 

 

大塚 恵美子

社会福祉法人彩 大地の恵みのなーさりぃ理事長

 

子どもの未来を切り拓く、独自の教育メソッドを大公開。
詳細はコチラ>>