見逃してはいけない種類の嘘は?
そもそも、嘘をついたり、よく見せたりしようとする子は、とても敏感な子でもあります。まわりの状況がわかってしまうので、余計によく見せようと思って言ってしまうのでしょう。
そこを本当の意味でわかってあげられないと、心を開かなくなってしまいます。もし子どもが嘘をついたら、時間をかけてゆっくりと寄り添いながら聴いてあげてください。
あまりにも人を傷つける嘘が続く場合には、あえて注意することも必要です。
わたしたちの園でも、小さな嘘であれば、園内で対処するだけにとどめることがありますが、相手を傷つけるような嘘をついてしまったときには、事実を保護者に報告することもあります。
「もう終わったから大丈夫ですよ」
「こういうところに気をつけて見てあげてくださいね」
「気持ちが沈んでいると思うので、一緒に絵本でも読んであげたら違うかもしれませんね」といったことを伝えるのです。
嘘のことだけをただ問い詰めていると、子どもは心を閉ざしてしまいます。嘘について触れたり注意をしたあとには、一緒に絵本を読んだり、一緒に絵を描いたり、ぬり絵をしたり、一緒に散歩をしてあげたりして、何かをともにする時間も大切にしてくださいね。
大塚 恵美子
社会福祉法人彩 大地の恵みのなーさりぃ理事長