ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのマーケティングディレクターを務める秋山哲氏が執筆した『20年で元本300倍 お金が集まる5つの原則』(光文社)より一部を編集・抜粋し、人がお金を「ムダづかい」してしまう三大原因について見ていきます。
なぜ人はお金を「ムダづかい」してしまうのか?見栄、なんとなく、付き合い…三大原因に注意 (※写真はイメージです/PIXTA)

つくった人に「感謝」できると、無駄なものを買わなくなる

君の生活は食べ物やスマホ、電気など必要なものを購入することで成り立っている。そして、これらの価値は、君が誰かのために価値のある何かをつくっているのと同じで、誰かによって君のためにつくられている。だからこそ価値の対価として支払うお金とともに、つくった人へ感謝の気持ちを持ったほうがよい。

 

そもそも必要なものがあるおかげで生活ができているわけだし、つくった人が一番うれしいのは消費者から感謝されたときだ。

 

また感謝を込めてお金を使うと、ものが大切にできるようになるし、本当に必要なものとそうでないものの区別もつくようになる。つくった人へ感謝できるか否かがものを買うときの判断軸になるからだ。

 

筆者は、平日にはお金をほとんど使わないけれど、一日のなかで何十回と感謝をしている。朝食のとき、実家で収穫したおいしい米を食べ、農作業を一緒にしてくれた家族や、米を群馬から大阪の自宅まで運んでくれた西濃運輸に感謝をする。

 

通勤の途中に駅の改札を交通系ICカードのPiTaPaで通り抜けたとき、スムーズな通過ができたと三井住友カードに感謝をし、会社まで運んでくれるJR西日本に感謝をする。電車のなかで経済や政治などの情勢を知るために新聞を読み、日経新聞の記者や新聞社などに感謝をする。

 

帰宅して灯りをつけたときには、自宅に明るい光を運んでくれる中央電力に感謝をする。喉の乾きを癒すために丸粒麦茶を1杯飲み干せば、大阪水道局と浄水器のクリンスイと麦茶メーカーのはくばくに感謝をするし、リラックスした夜に欠かせないウィスキーを飲んだときはサントリーに感謝をする。

 

寝心地のよいベッドに入ればキングスダウンに感謝をし、筆者の成長を助けてくれて人生をより楽しくしてくれる本を読んで著者と出版社に感謝をする。

 

これが筆者の典型的な一日だ。筆者は使っているブランドを変えることはほとんどない。なぜなら、それらが筆者の生活に潤いをくれるブランドで、そこで働く人たちが提供する価値をとても気に入っているからだ。

 

秋山 哲

ユニバーサル・スタジオ・ジャパン

マーケティングディレクター