子どもの教育資金や住宅資金など貯めなければならないお金は多いですが、実際に準備できているでしょうか。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのマーケティングディレクターを務める秋山哲氏がの著書『20年で元本300倍 お金が集まる5つの原則』(光文社)より一部を編集・抜粋し、「賢い」貯蓄法を紹介します。
定期預金を活用した「何もしなくても貯蓄できる」賢い仕組みの作り方 (※写真はイメージです/PIXTA)

貯蓄は目的ごとに口座を分けよう…すぐに使わないお金はネット銀行の定期預金へ

楽しい将来のためには、お金を貯める仕組みをつくることが大切だ。仕組みをつくると、貯まっている金額を簡単に把握できて確実に貯められるようになる。貯蓄の仕組みづくりには、二つのことをすればよい。

 

一つは、将来のライフイベントごとにお金の置き場所を分けることだ。もしものときに必要なお金は、ネット銀行の定期預金に預けておこう。すぐにでも使うかもしれないお金なので、いつでも現金に換えられて、元本が保証されているのが大切だ。

 

これを満たす商品としてもっとも適しているのが、定期預金だ。定期預金は原則、満期まで解約できないとされているけれど、実際は金利が減るだけで元本割れすることなくすぐに解約できる。契約は、1年満期の自動更新にしておこう。ネット銀行がよいのは、ほかの銀行より金利が高いからだ。

 

5年以内に使うお金も、もしものときに使うお金と口座を分けたうえで、定期預金がよい(1年以内に使うお金の場合は普通預金でもよい)。目的ごとに口座を分けておくと、必要なお金がより管理しやすくなる。

 

5年以内に使うお金も、近い将来必要になるので、元本が保証されているのが望ましい。これを満たしたうえで金利が高いのは定期預金なのだ。個人向けの国債や社債(国や企業が発行する債券)なども選択肢にはなるけれど、いまの国債は金利が低いし、社債は安全性を見極めるテクニックが必要になるので、まずは定期預金でよい。

 

今後、国債の金利がネット銀行の定期預金より高くなったときや、君が企業の安全性を見極められるようになったら、こうした債券に投資することも視野に入れよう。

 

6年以上先に必要なお金は世界経済への投資に回そう。君の将来を大きく助けてくれるのは間違いない。このお金は、時間経過とともに5年以内に使う予定に変わったとき、原則、定期預金に移したほうがよい。

 

貯蓄の仕組みづくりのもう一つは、毎月の給料が入金されたら、その日のうちに貯蓄すべき金額を貯蓄口座に移動する習慣を身につけることだ。給料を受け取り、使ったお金の残りの金額を貯蓄しようとしてはいけない。給料を受け取ったら先に貯蓄をして、残ったお金を使うのだ。これを習慣にしたら、将来に必要なお金が貯まっていく充足感が得られて、貯蓄が苦にならないようになる。

 

5年以内に使うお金を給料日に貯蓄口座へ毎月移すのが面倒であれば、給料口座から定期預金口座へ自動振り替えされるように設定しておけばよい。銀行のホームページで、「自動積立定期預金」と探せばすぐに方法が見つかる。

 

設定しておけば、君が何もしなくても、毎月の給料日に決まった金額を給料口座から定期預金の口座に移して積み立ててくれる(6年以上先に使うお金を世界経済へ投資するためには、証券口座に振り込む必要がある)。