節約する際は、水道・光熱費や食費などの変動費の節約よりも、住居費や保険などの固定費の節約に取り組んだ方が大きな効果が見込めます。本記事では、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのマーケティングディレクターを務める秋山哲氏が執筆した『20年で元本300倍 お金が集まる5つの原則』(光文社)より一部を編集・抜粋し、効果的な節約方法を紹介します。
家賃を下げてほしいとき、オーナーに言うと「効果的なセリフ」4つ (※写真はイメージです/PIXTA)

節約効果が大きい「家賃の値下げ」…実際に送った「交渉の手紙」の内容

君は節約しようと考えてすでに行動しているかもしれないけれど、節約にも優先順位があるので覚えておいてほしい。まず、毎月の費用を固定費と変動費に分けて支出をしっかり把握しよう[図表1]。

 

[図表1]毎月の固定費と変動費のイメージ

 

固定費は、一度見直すだけで大きな節約がずっと続くので、まずはこちらを見直したほうがよい。

 

固定費のなかで一番負担が大きいのはおそらく住宅費、だいたいは家賃のはずだ。これは引っ越しと家賃の値下げ交渉で安くできる。

 

いまは人口減少で空き家がどんどん増えていて、以前と比べて、駅からの距離、築年数、広さといった主要な条件が同じでも、より安い物件を見つけられる。君が何年も同じ賃貸物件に住んでいて家賃が変わっていないなら、いまと類似の条件でより安い物件を見つけられる可能性は高いはずだ。不動産サイトで調べてみよう。

 

君が何年も同じ物件に住んでいて、いまの住居が気に入っているなら、家賃の値下げ交渉をしよう。まずは不動産サイトで、住んでいる物件と似たような物件を近所、もしくは君と同じマンション内から探して家賃相場を調べよう。

 

相場のほうが安ければ、類似物件の情報を同封して、管理会社かオーナーに文書を送付すればよい。文書には、次の四つの項目を記載しよう。

 

● 現在の住まいが快適で気に入っていること
● 家賃が相場より高いこと
● 家賃を相場並みに下げてほしいと考えていること
● 下げてもらえない場合、経済的な理由で引っ越しを検討すること

 

いまの家賃が相場以上なら減額される可能性は高い。管理会社やオーナーも家賃収入がなくなるより、相場並みに減らして君に住み続けてもらうほうが得だからだ。

 

僕もこの5年間で家賃を2割ほど減らした。最初は引っ越しで、2015年当時、いまの前の家は5年以上住んでいて家賃が相場より割高になっていた。

 

似たような物件がないか調べてみると、市街地への移動がもっと楽な隣の駅で、駅からの距離も当時の半分以下の徒歩4分、同じくらいの広さで、高台で景色がよい物件を見つけた。家賃も1割以上安く、とても気に入ったので、翌日には不動産屋に連絡をしてすぐに契約した。

 

2回目は家賃交渉で減らした。交渉をしたのは2019年くらいのことだ。いまの住まいは気に入っているけれど、引っ越してきてから4年ほど経っていたので、家賃は相場より少し高くなっていた。

 

そこで、さっき伝えた4つの項目を記載した文書を管理会社へ送付して、家賃を安くしてほしい旨を伝えた。すると文書が届いたその日のうちに、管理会社から電話がかかってきて家賃の減額が決まった。そのときに僕が送った文書を紹介しておくので、参考にしてほしい[図表2]。

 

[図表2]家賃減額交渉の手紙