辛い寝起きに「20分間隔のアラーム」がもたらす効果
●どうしても二度寝してしまう人は…
20分間隔のアラームで起床のウインドウ(余白)をつくりましょう。
「1回の目覚ましでは起きることができない」「二度寝してしまう」「寝起きが悪い」――そんな起床の悩みを抱えている人は少なくありません。
すっきり目覚めるには、レム睡眠のときか、その前後で起きるのがベストです。そのベストタイミングを外さないために、目覚まし時計のアラームを2度に分けてセットするとよいでしょう。
1回目は、「ごく微音で、短い」アラームをセットします。レム睡眠のときは覚醒しやすいので、この微音アラームで起きられたなら、レム睡眠のタイミングに合っていたこととなります。そのまま気持ちよく目覚められるでしょう。
2回目は、1回目で起きられなかったときのためにセットしておくアラームです。1回目から20分あけて、「ふつうの音」でセットします。
1回目は深いノンレム睡眠だったから目覚めなかったとすると、20分後には、レム睡眠もしくは浅いノンレム睡眠になっている確率が高いので、2回目のアラームで起きればよいのです。
この1回目と2回目のあいだの20分を、「起床のウインドウ(余白)」といいます。朝方はレム睡眠の出現が多く、長くなっています。
「起床のウインドウ」を利用した2段階アラームを活用すれば、目覚めのよいタイミングで、すっきり起きることができるでしょう。
西野 精治
スタンフォード大学 医学部精神科教授・医学博士・医師
スタンフォード大学睡眠生体リズム研究所(SCNL)所長
日本睡眠学会専門医、米国睡眠学会誌、「SLEEP」編集委員
日本睡眠学会誌、「Biological Rhythm and Sleep」編集委員