「ホテル一体型のグランピング施設」とは何か
テンフィールズ株式会社が2022年に開業予定の「+FINO RESORT VILLA」(プラフィーノリゾートヴィラ)には「ホテル一体型のグランピング施設」という特徴がある。
代表・市川裕氏(以降、市川)「国内でホテルとグランピングが一体型となった宿泊施設は、非常に珍しいと思います。現在建設中の施設は2階建ての全17室となっており、全室に50㎡のゆったりとしたスペースを確保。グランピング施設は各室のガーデン部分に設置されているほか、天然温泉を活かした露天風呂も各部屋に用意します。
宿泊は2名様からで、室内は6名まで宿泊可能。またグランピング施設を活用すれば、最大8名様まで宿泊できます。ご家族で利用される場合『子供はグランピング施設を楽しみたいが、親はホテルでゆっくり眠りたい』という意見もあるでしょう。そうした需要を1ヵ所で賄うことが可能な、宿泊施設なのです」
ちなみに「グランピング」とは「グラマラス」と「キャンピング」を組み合わせた造語。グランピング施設には、テントをはじめとするキャンプ用品や食材があらかじめ用意されているので、必要以上に構えずともキャンプを楽しむことが可能になっている。
「長期滞在に最適な空間」「民泊にはない高級感」
プラフィーノリゾートヴィラは三重県伊勢市に竣工予定である。伊勢市といえば、約2,000年の歴史を持つ伊勢神宮が高名。物件からのアクセスは、車で10分程度と至便だ。さらに徒歩数分の距離に海岸線が続き、都会の喧騒を逃れてたどり着くリゾート地としては、打ってつけの好立地である。
市川「物件周辺には、良好な自然的景観が形成されています。観光スポットとしては伊勢シーパラダイスや、志摩スペイン村なども隣接。また徒歩でアクセス可能な二見海水浴場は、明治時代に日本で初めて開設された公設海水浴場として知られています」
施設内でグランピングに興じることはもちろん、周辺の名所めぐりも楽しめる宿泊施設として、プラフィーノリゾートヴィラがユーザーへ強くアピールすることは、間違いなさそう。施設内には18台の駐車場が完備されるほか、なんば駅発着の近畿日本鉄道特急を活用すれば、大阪エリアからの鉄道アクセスも可能となっている。
市川「これまでの日本の宿泊施設は、ホテルと旅館に二極化されていました。しかし、特にホテルは宿泊者へ充分なスペースを提供していると言い難く、長期滞在には向きません。今回のヴィラは、海外では一般的なコンドミニアムタイプを目指しています。ゆったりとした間取りで必要以上に干渉されず、なおかつ民泊にはない高級感を味わえる宿泊施設になっています」
投資家の最大の懸念点「物件の収益力」はいかに?
ここまで、利用者にアピールするプラフィーノリゾートヴィラの魅力を紹介してきたが、投資家にとって気になるのは、物件の持つ収益力である。テンフィールズファクトリーは「利回り10%」「賃料ペイバック40%」といった魅力的な数字を提示しているが、その仕組みはどのようになっているのだろうか。
市川「今回の物件は区分所有となっており、1室単位の販売となります。価格は施設内の立地や室内の仕様により若干前後しますが、平均で2,300万円程度を予定しております。利用者の宿泊費については、2名からの受付で1泊23,000円程度。人数は増加するごとに1名5,000円が追加される料金体系です。繁忙期や週末は、より宿泊費を高く設定していく予定です」
しかも市川氏の話によれば、周辺施設はより高額な宿泊料を徴収しているという。
市川「弊社の商圏リサーチによると、50以上ある宿泊施設の平均料金は、1泊32,000円と算出されています。さらに商圏を超え、グランピング施設だけで平均料金を見ていくと60,000円台にまで跳ね上がります。プラフィーノリゾートヴィラの良心的な価格設定がユーザーの関心を惹き、高い稼働率を維持する要素となるのです。また今回提示している利回りは、60%という堅実な稼働率を元に算出されています。実際の運営が始まってからは、投資家の皆様に『上振れ』を楽しんでいただけるかと思います」
しかし現在は、コロナ禍で観光産業が大打撃を受けている。宿泊施設は、はたして不動産投資の選択肢として成立可能なのだろうか? 次回はその勝算やコロナ対策について、より詳しいお話を伺っていく。