前回は、なぜ鑑定会社はコインの「基準価格」を定期的に見直すのかを説明しました。今回は、海外・国内ショップ、オークションなどからコインを購入する際の注意点を見ていきます。

最もオススメできるのは海外オークションだが・・・

コインを買うにしても、投資の経験や英語のスキル、また年齢や資金などはそれぞれ違います。情報収集に使える時間も違うでしょう。

 

あまり時間がなく、資金に余裕がある人は、日本の信頼できるショップを探すのが良いでしょう。特に経営者や医師・弁護士など忙しい人に向いています。

 

まだ年齢が若く、英語のスキルがあるのならば、アメリカのコインショップからの購入にチャレンジするのも良いでしょう。

 

筆者が最もお勧めしたいのが、アメリカのオークションで直接買うことです。もちろん注意点はあります。それはオークションだと、どうしても欲しい場合に高値で落札してしまう可能性があることです。

 

高値買いを避けるためには、ショップで購入することになります。この場合もアメリカのコインショップから買うのがお勧めです。もちろん英語の問題や輸入・税金の問題もあります。

 

コインショップから買う場合も、コインの写真が鮮明なショップを選ぶべきです。画像を思い切り補正していて、写真が異様に白くなっている場合などは、コインの状態を隠そうとしているのかもしれません。

 

そうはいっても、アメリカのコインショップで購入するのはハードルが高いでしょう。トラブルがあった場合に解決しにくいからです。

 

日本のコインショップから購入する方法もあります。日本のコインショップの選び方で簡単な条件があります。お勧めできるのは、次のような条件を満たしているコインショップです。

 

①販売者が顔出ししている。

②販売店舗がアマゾンなど審査の厳しい販売経路でも販売している。

③ヤフーやグーグルなどのサイトで上位に表示されている(金貨などのキーワード)。

④価格が適正である。

⑤鑑定ケース入りのコインを販売している。

販売者が「顔出し」していれば信用性は高い

ここまでは主に通販での購入について解説してきましたが、もちろん実際に店舗を構えているショップが埋想です。ただ、現状ではグレードの高いコインを多く揃えているような店舗はありません。

 

注意が必要なのは、コインの仕入元が信用できるか、価格は妥当か、偽物の心配はないか、などになります。販売者が顔出ししていれば、それは自信の表れと考えられます。アマゾンなど審査の厳しい販売経路でも販売していればなお信用できるでしょう。

 

なぜならばアマゾンは、在庫の無い商品を販売する出品者や、取引者から悪い評価をつけられる販売者に対し厳しい態度をとっており、良くない店舗はすぐに出店アカウントが取り消されるからです。

 

日本のヤフーオークションなどのコインは偽物の混入の可能性もあるので、信用しすぎないようにするべきです。ヤフーオークションなどは個人が仕事の片手間に販売しているケースがほとんどです。コインのことに関する知識もほぼないといっていいでしょう。悪意なく偽物を販売しているのかもしれません。

 

通信販売の良いところは、自宅にいながら買えることと、実店舗の経営のように家賃等の支払いがないため販売価格が安いということ、店舗まで出向く時間がかからないことです。

 

検索エンジン大手のヤフーやグーグルでの表示順位も参考になります。上位に表示されるには、多くのサイトから評価されていることと、サイトの情報の質の高さが重要だからです。

 

価格が適正かも大きな要素です。価格の妥当性を調べる方法については、後の連載で記載するので、そこは必ず確認してください。外国の金貨・銀貨というだけでとんでもなく高い値段をつけているショップもあります。そのような場合は店舗に電話して内容を確認してみるのもいいでしょう。

 

鑑定ケースに入っていないコインを主に販売しているショップもありますが、アンティークコインは鑑定会社による保証が何よりも重視され、鑑定会社のグレードが一つ上がるだけで値段が倍になることも少なくありません。鑑定していないコインは価格が不透明で、売りにくいし、買いにくいのです。

 

コイン投資の第一歩は「どこから買うか」と「何を買うか」を検討することになります。信用のおけるショップで、価格が適正なコインを買いましょう。

 

本連載は、2016年2月12日刊行の書籍『超富裕層だけが知る資産防衛の裏ワザ アンティークコイン投資』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

超富裕層だけが知る 資産防衛の裏ワザ アンティークコイン投資

超富裕層だけが知る 資産防衛の裏ワザ アンティークコイン投資

石山 幸二

幻冬舎メディアコンサルティング

増税、インフレ…多額のお金を持っているほど、資産を「守る」ことが難しくなった現代。不動産や保険など様々な投資対象が資産防衛手段として喧伝されていますが、未だに唯一解は提示されていません。 そんな中、本書では知ら…