(※写真はイメージです/PIXTA)
子どもは望まないけれど、人生のパートナーはほしい
「結婚したくないわけじゃなかったんです。でも、しばらくはもういいかなと思っています」
そう話すのは、東京都内の企業に勤務するコトネさん(42歳・仮名)です。年収は約650万円、貯蓄は約900万円。都内の賃貸マンションで一人暮らしをしており、仕事も私生活も充実しています。子どもを持つことは望んでいませんが、40歳を過ぎたころから、人生をともに楽しめるパートナーがいてもいいのではないかと考えるようになりました。そこで、学生時代の友人や職場の同僚に紹介を頼むなど、婚活を始めました。
「私は自分で稼いで、家事も生活の管理も一通りできます。同じように自立した人となら、一緒に暮らすのも楽しそうだなと思っていたんです」
そんなコトネさんに友人が紹介してくれたのが、大手企業に勤めるケンタさん(46歳・仮名)でした。ケンタさんは都内の大手企業に勤務する管理職で、年収は約1,100万円。過去に一度結婚していますが、現在は独身です。離婚歴についても、特に気になりませんでした。
「この年になれば、いろいろありますよね。私だって結婚歴はないものの、いろいろあったので」
何度か食事を重ねたあと、ケンタさんから交際を申し込まれ、二人は付き合い始めました。ところが、交際が進むにつれて、コトネさんは違和感を覚えるようになります。
ホテルの予約も、クリーニングも。なぜ私が?
ケンタさんは仕事が忙しく、国内各地に出張することもありました。二人で旅行することになった際、コトネさんが宿泊先について尋ねると、ケンタさんは自分から調べようとしなかったといいます。
「どのホテルがいいか、駅からどうやって行くか。結局、私が調べて候補を出すことになりました。普段から仕事で出張しているのに、どうして私との旅行になると何も調べないんだろうって」
旅行先でも、交通手段や食事をする店を探すのはコトネさん。移動の際のタクシー代も、いつの間にかコトネさんが支払うことが増えていきました。また、ケンタさんがコトネさんの自宅に泊まりに来ることもありました。仕事から帰ってきたコトネさんが夕食の準備や片付けをする一方、ケンタさんはワインを飲み、深夜まで動画配信サービスを楽しんでいたそうです。さらに、脱いだシャツをそのまま置いていき、クリーニングを頼まれることもありました。
「私だって仕事があります。自分の服は自分でクリーニングに出してほしいし、ホテルだって自分で予約できるはずなんです」
ケンタさんも食事代を出したり、プレゼントを贈ったりすることはありました。決して何もしてくれない男性ではありません。ただ、生活の細かなことになると、コトネさんに任せるのが当たり前になっているように感じられました。
「僕は構わないよ」帰ってほしいと伝えたのに
コトネさんが負担に感じていたのは、家事や旅行の手配だけではありませんでした。ケンタさんは、コトネさんが仕事で忙しいときにも自宅に遊びに来たがり、旅行に誘うこともありました。ある週末、コトネさんは自宅で仕事をするため、前日から泊まっていたケンタさんに帰ってほしいと伝えました。しかし、返ってきたのは意外な言葉でした。
「僕は構わないよ。仕事してていいから」
ケンタさんはそのままリビングで動画を見始めたといいます。
「私が一人になりたいから帰ってほしいと言っているのに、彼は自分が気にしなければいいと思っているんです。食事のことも気になるし、結局こちらが気を遣うんですよね」
ケンタさんには悪気がないようでしたが、コトネさんは、自分の都合や時間が尊重されていないと感じるようになりました。