「もう歳だから」「今さら無理」。50歳を過ぎると、そんな言葉を耳にする機会が増えます。しかし、定年を迎え、会社や役職から離れる生活は、ある意味でFIREと似ています。違うのは、そこまでにどんな準備をしてきたか。30歳から不動産投資を始め、45歳でFIREした55歳の現役大家CFPの竹下昌成氏が、老後に必要な「ココロ・カラダ・カネ」の3つの健康と、理想的な老後の在り方について考えます。
「80代になっても孫世代の担当者と物件を見に行くのが目標」45歳でFIREした現役大家CFPが目指す〈ステキなクソジジィ〉 (※写真はイメージです/PIXTA)

50歳を過ぎると、同年代との差が見えてくる

50歳を過ぎると、久しぶりに昔の友人や同僚に会う機会が増えます。同じ時代に学生生活を送り、同じように社会人になった人たちです。

 

しかし、何十年か経って再会すると、ずいぶん違いが出ていることに気づきます。

 

仕事、収入、健康、体形、考え方。もちろん、それぞれ事情もあれば、価値観も違います。ただ、「もう歳だから」「今さら無理だから」という言葉を聞くと、少し違和感があります。50歳になることも、60歳になることも、最初からわかっていた話だからです。

 

私は30歳から不動産投資を始め、45歳でFIREしました。FIREとは、経済的自立を実現し、早期退職することです。一方、一般的な定年退職も、会社や役職から離れ、その後の生活を自分で組み立てるという意味ではFIREと似ています。

 

もちろん、定年退職したからといって経済的に自立できているとは限りません。むしろ、十分な準備をしないまま定年を迎えれば、生活の選択肢は限られてしまいます。年齢を重ねること自体が問題なのではありません。そこまでに何を積み上げ、これから何をするかです。

 

そこで、自分自身の目標として考えているのが「ステキなクソジジィ」です。少しふざけた言葉ですが、結構真面目に考えています(笑)。

「ココロ・カラダ・カネ」の3つの健康

私が大切にしているのは、3つの健康です。

 

「ココロ」「カラダ」「カネ」。

 

お金がいくらあっても、身体を壊して好きなことができなければ、楽しみは減ってしまいます。反対に、身体が元気でも、お金の心配ばかりしている生活は苦しいでしょう。そして、精神的な健康も重要です。年齢を重ねるほど、過去の役職や肩書にこだわったり、若い人の話を聞かなくなったりする人もいます。

 

「昔はこうだった」「俺の若い頃は」

 

そんな話ばかりでは、周囲も困ります。

 

仕事の実績や経験は大切です。しかし、過去の実績だけで現在の自分が評価されるわけではありません。私は、自分を客観的に見ることを意識しています。同年代と比べて健康状態はどうか。体型を維持できているか。新しい知識を身につけているか。お金だけではなく、心身の状態も含めて自分の現在地を確認する必要があると思います。