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「老後破綻」どころか手元に残った月6万円の余裕
親族の反対を押し切り、加藤さん夫妻は戸建てを売却して駅直結のタワーマンションの「4階」を購入しました。移住から3年が経過した現在、あえて低層階を選んだ点に、加藤さんの冷静な計算がありました。
「目的は眺望ではなく、駅直結の利便性と建物の堅牢さです。4階なら停電時も階段で上り下りできます。各フロアに24時間出せるゴミ置場があり、重いゴミ袋を運ぶ負担も消えました」
気密性と断熱性に優れた室内は冬でも室温が下がりません。内廊下設計で急激な寒暖差もなく、ヒートショックの懸念も解消されました。さらに想定外だったのは「生活費の好転」でした。
「戸建て時代は車の維持に月4万5,000円、修繕積立に月3万円、光熱費に2万5,000円かかっていました。車を手放し、光熱費も半減しました。管理費と修繕積立金は月3万5,000円ですが、毎月の固定支出は以前より約6万円減ったのです」
総務省の『家計調査報告(家計収支編)』によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯における消費支出は月額合計26万3,979円。そのうち「交通・通信」費は月3万1,325円です。加藤さんの場合、駅チカに住み替えたことで、その多くがなくなりました。移動にかかる金銭的・身体的負担の軽減に加え、商業施設や医療機関へのアクセス向上により、生活満足度は大きく向上したといいます。
また住み替えたタワーマンションは24時間体制の防災センターがあり、夜間も警備員が常駐。「防犯面でも安心なのは、高齢の私たちにとってはありがたい限り」と強調します。
世間の先入観に惑わされず、生活機能と安全性を冷静に見極めた住み替えは、経済的な余裕と安心をもたらすこともあるようです。