「資産10億円」「年間家賃収入5,000万円」など、華やかな実績を掲げる不動産投資セミナーの講師たち。しかし、資産規模や家賃収入が大きいからといって、必ずしも経済的に豊かとは限りません。また、無料セミナーには商品販売や顧客獲得という目的がある場合もあります。30歳から不動産投資を始め、自身もセミナー講師を務める現役大家CFPの竹下昌成氏が、セミナーの選び方と講師の見方を解説します。
「資産は10億円でも、純資産は1億円かもしれませんよ」不動産投資の無料セミナーで講師が“実績を盛っているか”を見抜く質問【現役大家CFPが解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

講師は自分のお金で投資しているのか?

もう一つ、私が重視するのは講師自身の経験です。


不動産会社の営業担当者が、数室の物件を所有しているだけで「不動産投資コンサルタント」として登壇することもあります。もちろん、所有物件が少ないからダメだというわけではありません。これから規模を拡大しようとしている人にも、参考になる話はあります。


ただ、実際に賃貸経営をしている人と、商品として不動産を販売している人では、経験していることが違います。空室、家賃の滞納、修繕、入居者との交渉、金利上昇、借入金の返済――。不動産投資は、物件を購入して終わりではありません。税理士やFPなどの資格を持っていても、自分では不動産を所有したことがない講師もいます。専門知識と実際の経営経験は、分けて評価する必要があります。

 

また、過去の成功体験だけでなく、現在も投資や賃貸経営を続けているかも確認したいところです。不動産価格や金融情勢は日々変化します。10年前に成功した投資手法が、今も同じように通用するとは限りません。私自身、不動産投資を始めてから25年以上になりますが、購入する物件や融資条件に対する考え方は変わってきました。


セミナーでは、講師の肩書や資産規模だけでなく、何を経験し、今どのような判断をしているのかに注目してみてください。

 

 

竹下 昌成

竹下FP事務所 代表

日本FP協会認定CFP・TAC講師