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「しばらく連絡しないでください」娘がLINEを送った日
ある日、智子さんは母の通院に付き添うことになりました。仕事や家庭の用事を調整して母のもとへ向かいましたが、到着が予定より遅れてしまいます。
すると、母から不満をぶつけられました。
「遅れるなら、もっと早く連絡してくれればいいのに。こっちは一人で不安だったんだから」
母が不安だったことは、智子さんにもわかります。ただ、自分も予定をやりくりして駆けつけたのに、遅れたことを責められる――これまで積み重なってきた疲れもあり、その言葉を受け止める余裕はありませんでした。
母の要求に応え続けることは、もう難しい。そう感じた智子さんは、母にLINEを送りました。
「今のままでは私も限界です。しばらく連絡しないでください」
送信したあと、「とうとう言いたいことが言えた」という清々しさとともに、「とうとう言ってしまった」と後悔する気持ちでぐちゃぐちゃになったといいます。それでも母との関係を見直すための決断でした。
あれから母から何度も連絡があるものの、智子さんは返信していません。まだ冷静に話せる自信がないからだといいます。これから先、もっとサポートが必要になるでしょう。だからこそ、何ができて、何ができないのかを伝えることが必要だと考えています。
内閣府『令和7年度 高齢社会対策総合調査』によると、日本の高齢者が望む子どもや孫とのつきあい方は「ときどき会って食事や会話をするのがよい」が59.6%で最多。一方、別居する子どもとの接触頻度は「月に1~2回」が24.4%と最も高く、週1回以上の連絡や面会は21.6%にとどまります。
一方で、日常の困りごとで頼る相手は「別居の家族・親族」が61.2%と最も高く、支援が特定の家族に集中しやすい実態がうかがえます。子ども側の生活や負担にも配慮し、外部サービス等も柔軟に活用しながら、互いに「適切な距離感」を模索することが重要です。